第24話 誤解しないでぇえっつ!!
「あっ、美味しい!」
「でしょう?実は、料理自信あるんだ!」
知ってた。
お昼のサンドイッチも、カフェオレも、専門店と遜色ありませんでしたから!
でも、私、少し、凹んでいます。
手際といい、味といい、見栄えといい、とても敵いません!
用意された食器やナイフフォークグラス等も、とてもセンスが良くて是非見習いたいです。
私は逆に、自信喪失?主婦失格?
朝の手際の良さで知っていたつもりでしたが、次元が違う?プロ並み!プロ以上?
しかも、これだけの物を作って、調理終わりと同時に、片付けまで全て終わってるなんて信じられませんから!
「う〜っんっ、先生!料理と配膳と片付け、コツ、教えて下さい!」
「いいよ〜、毎日3食6年間作り続けた僕が、奥義を伝授して進ぜよう!」
「是非に!って、そんなに?」
「うん!家族と従業員の賄いを作ってたからね。まあ、それは明日から教えていくからね!」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
晩御飯は一緒に作り、料理に合わせた食器やカトラリーを選んで、テーブルにセットしていきます。
うん、今日も、上出来です。自信作です。
味も保証します。
誰かの為に作るのは、本当に楽しいですね?
お酒はまだ飲めないので、炭酸水をワイングラスに注いで、
「「カンパ〜イ!いただきま〜す!」」
二人で顔を合わせて、初めての、ルームシェアからの、夕食。
本当は、順番に配膳したい所ですが、雰囲気だけで満足しましょう。
『あっ、美味しい!』
『う〜っんっ、先生!料理と配膳と片付け、コツ、教えて下さい!』
京佳は、食べ方が綺麗で、見ていて気持ちがいいですね。
思わず、唇の辺りを凝視してしまいました。
「あれ、私の顔に、何か、付いてましたか?」
「ん〜、(食べ方が)美しかったから、つい、見つめてしまって……………………ん??」
あれ?京佳?顔が真っ赤で、スプーンを咥えたまま固まっています。
今夜もまた、可愛いなぁ?どうしたのかなぁあ………………………って、あ〜っつ、
しまった!誤解させたかも?
『美しかったから』って、あの流れで言ったら、間違いなく、誤解するよね!
「!っ、御免、ホントのこと言ったから誤解しないでぇえっつっ!!」
ちょっと、あわてて、叫んで、かなり、省略しまくってしまったから、余計に、誤解されてしまって、グタグタに、なってしまって、アワワッ、どうしようっ!?収拾つかないんですけど!
……………二人とも、真っ赤なまま、無言で、固まったまま、時間だけが、過ぎていきます。
「……………あの、その、…………冷めるから、食べてから、改めて、話し、しようか?」
……………もう、冷めてしまってますね?
真っ赤なまま、顔を伏せたまま、頷く京佳。
う〜ん、どうやって、収拾つけようか?
誰か、教えて!
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