第17話 最初の夜

豪奢な豪華な造りのお風呂に圧倒されながら先に頂きました。

お湯の肌触り?が全然違います!

シャンプーやリンス・ソープは私でも違いが分かる高級品。感触が素晴らしく良いです。自然な香りが最高です!

ボトルを見ても、良くわかりません。

どこの商品でしょうか?知りたいです!

タオルもフカフカでサラサラで心地よく癖になりそう?

シャワーの水流すら違うような気がします。


夢見心地で済ませて、あてがわれた部屋へ戻ろうとして気が付いてしまいました。

リビングを通らないと、戻れないっ!?


失敗しました。緊張感が失われて呆けてしまったせいか、パーカーは脱いできてしまったのと脱いだシャツと下着はいつもの癖で手洗いしてしまい、着替えも置いてきてしまったので無意識で持ってきた薄手の透けたシャツとパジャマの下しかありません!

いつもの習慣というものは、恐ろしいものですね?


どうしましょう?

鏡に映った自分を見ると、ヤッパリ身体のラインがハッキリとしっかりと透けて見えてしまっています。

こんな格好で彼の前に出たら、もう誘っているとしか思われないでしょう?

チョットだけ期待どころではありません!


諦めて、恥ずかしいけど、今更ながら、覚悟を決めて、動き出します。

冷蔵庫でお水のボトルを一本手に取って一口飲み下してから、意を決して足を進めます。

あっ、手と足が同時に出てしまいそうです。

泣きたくなってきてしまいました。


改めて意を決して、リビングの渡会さんに、


「…………お先にお風呂頂きました。おやすみなさい。」


「は〜い、おやすみなさい。明日から宜しくね?」


幸い、スマホを操作中で振り向かずに返事をしてくれました。

ホッとしましたが、良かったような、残念だったような複雑な心境です。

多分だけど、気を遣って見ないようにしてくれたのでしょう。


ベッドに入ろうとして、渡会さんにろくにお礼もしていないことに気がついてしまいました。

今日の出来事を思い出しながら、反省します。

あっ、このベッド、渡会さんが使ってたって言ってましたよね?

嬉しいかも?

彼の残り香が有るかも?

もう、興奮して寝られないかも!


ボディソープの香りを身に纏いながら、幸福感を感じながら、眠りに落ちたのでした。

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