第41話 ⭐予選⭐

(パスゥーーーン)

ボールがゴールネットを揺らした。

『おりゃーやったー』

なんと準決勝進出が決まった!!!

『やったぁー』

部員全員で抱き合って大喜びをした。


『やったねー!次の準決勝も突破してよー』

凛花先輩がスタンドから大きな声で叫ぶ。

碧はにっこりと笑顔で先輩に手を振る。

(すごい!凄い!!)

みんなが興奮していた。

『よし、今日はとりあえず体を休めよう!』

『明日は体力勝負だ。』

軽いミーティングで解散した。


碧は少し気になっていた。

陽が、左足を少し引きずっているように見えた。

二人で帰りながら聞いた。

『ねぇ陽。左足、どした?痛むの?』

『おっ、さすがマネジャー、バレた?』

(やっぱり。。。)

『ちょっとー、私には言ってよ!』

陽は、首を竦めた。

『毎日、部員の事は見てますからね!いつから?』

碧は陽の足を気にした。


『最後のシュート決めた時に、ちょっと』

『すぐ言ってよ!早めに対処しないと!』

『これくらい大丈夫だよ。ありがと』

『明日は体力勝負でしょ!体は万全でないとダメ!とりあえず湿布貼る?テーピングにする?』

『とりあえず湿布貼る。明日はテーピング巻くよ!』

『んもっ!』

碧はあまりにも可愛い怒り方をしたので、陽は笑った。

『ちょっとぉー、ホントに。ちょっとしたケガにも注意するよーに!って、部員には言ってるくせに。。。』

『スミマセン。。。』

陽はペコリと頭を下げた。


(明日にひびかなければいいけど。。。)

碧は少し不安だった。




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