第18話 ⭐あ"〰️〰️⭐

『あ"ーーあち"ーー』

サッカー部員達は、練習終わりにみんな水道の水を頭から被って、汗と熱を流す。



『陽、パン屋行くー?』

『あったりめぇーだ!腹ペコで帰れねぇわ』

水道の水もなんだか生ぬるい。

『だなぁ。』

陽は汗をかいた顔を洗い、ふぅーと息を吐く。

いつもの部活の終わり、仲間と会話をしていた。


すると、女の人に抱き抱えられながら歩く碧が目に入った。車に乗り込み、帰って行った。誰だ?母親かなぁ、なんかあったか?

気にはなったが、呼ばれたのでそのまま部室へと戻った。


学校帰りに寄るパン屋さん。

昔ながらの町の小さなパン屋さんだ。

『おばちゃーん』

『あら、お帰り!今日は何にする?あ、フルーツサンドも作ってみたんだよ!新作!』

おばちゃんは、嬉しそうにみんなを出迎えてくれる。


『ぅへーヤバイじゃん!』

学校帰りの学生や母親と買い物に来た子供達でにぎやかなパン屋さん。部活の帰りにここでパンを買って食べて帰るのがみんなの日課だ。

『たまごサンドとカツサンドとフルーツサンドにするー』

『サンドばっかりか!』

『陽、それ、食い過ぎな』

陽が買ったパンの量はみんなの倍はある。

『満腹中枢ブッ壊れてっから(笑)』

陽の周りは賑やかだ。

『それな!』

『またデブるぞーーー!』

『それはー、困る。。。』

仲間達との楽しい会話。

サッカーをして、仲間がいて、陽は毎日が楽しくて仕方なかった。


『あ、かーちゃんからラインきた!今日はハンバーグだってさ!』

『そんなに食べて、晩飯まで食えんの?』

『おん!余裕!』

陽は親指を立てて笑顔で答える。

陽は食べるのが大好きだ!

『よく怒られんだよー、あんたお金何に使ってんの?って。ゲームの課金してるとか遊びに使ってるって思ってるみたいだし。』

『パン屋でこんなに毎日お金使うバカはいねーからなぁ』

(アハハ!)賑やかな笑い声を聞いて、パン屋のおばちゃんは嬉しそうに微笑んでいる。


『おばちゃんのパンがうまいからいけないんだよぉー』

陽はニコニコと笑った。

『おばちゃんのせいにすな!』

『やっぱこれって、食べ過ぎ?』

あまりにも真面目な顔をして陽が聞くので、みんなの動きは一瞬止まった。


『やっぱりバカだー!!』

みんなが同時に口にした。

ヒヤッハハハ!

みんな、いつもと変わらない帰り道。



でも陽は少し、車で帰った碧の事が気になって思い出していた。

(明日は元気にくるかなぁ。。。いつもよりも背中を丸めてたなぁ。。。背比べできるかな。)

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