第2話
朝ごはんを食べた後学園に行く準備をして家を出る。外はまだ朝ということもあって涼しく気持ちいい空気を感じることができた。この時間なら太陽もそこまで高くなっていないため少しだけ歩くことにしたのだが──
「それでね!......ってあれ?クレアちゃん!?」
聞き覚えのある声が聞こえてきたのでそちらの方を見てみるとそこには制服を着たルミアがいた。 どうやら彼女も今から出るところだったらしい。
「......おはよう、ルミア」
とりあえず私は彼女に声をかけてみる。すると彼女は嬉しそうに笑顔を浮かべてからこちらまで近づいてきた。
「おはようクレアちゃん!!今日も一緒に頑張ろーね!」
彼女のその言葉を聞いて思わず苦笑いを浮かべてしまう。 朝から彼女と顔を合わせる度にこう言われていれば彼女が魔術を使えないことを知っている私としては複雑な気持ちになってしまうのだ。 だがそんなことを思っていることを悟られないように笑顔を貼りつけてから
「......うん、頑張ろうね」
それだけ言って二人で学校へと向かおうとする。その途中で後ろから誰かに呼ばれた気がしたが気のせいだと思ってそのまま歩いていく。 やがて教室に着いた私達はいつも通り自習を始めるために自分の机に向かう。そして数分経つと先生が入ってきたことで朝の会が始まった。
「よしお前ら、席に着けよー」
そう言って先生は教室にいる生徒達を見渡していく。私も同じように見てみると全員きちんと座っており先生を見ていた。それを見た先生は満足そうに頷き
「それでは授業始めるぞー」
と言って授業を始めていった。
午前中の授業が終わりお昼休憩の時間になるとすぐに私はルミアと一緒に昼食を食べに食堂へと向かった。 私達が食堂に着くと既に沢山の生徒がご飯を食べていた。私は適当にメニューを見ながら注文をしてトレイを持ち空いている席を探しているとちょうど二人分の席があったためそこに座り食事を取ることにした。
しばらくご飯を食べていると突然誰かがこちらを見ているのが気になりそっちを見ると銀髪の少女がこっちを見ているのに気づいたので
「どうしたの?」
そう問いかけると少女はハッとした表情になってすぐご飯に手をつけはじめた。 そんな彼女の様子を見た私とルミアはお互いに首を傾げてしまったがまあいいかと思いながら自分達のご飯を食べ続けた午後の授業が始まる前、午前よりも暑くなってきた教室で私が黒板に向かって歩いていると
「あの......ちょっといいだろうか......?」
そう言われて後ろを振り返ってみると昼頃に私達の方に来た銀色の少女だった。どうやら私のことを呼び止めていたようだ。
「はい、どうかしましたか?」
私はそう言って彼女に近づいていくと彼女は何か言いづらそうにしているようだった。一体どうしたのだろうかと思っていると
「............実は............」
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