第4話 謎の記録媒体④

『ピー・・ピー・・【ID:10249JM】ハジメのコンシェルからの着信です。接続許可しますか?』


ポータルへの着信で我に返った。

コンシェルか。緊急ではないようだけど、何かあったのか。

接続許可ボタンを押して、繋げる。


「コンシェル、どうした?」

『ハジメ、オ出かけ中すみませン。そろそろ帰宅推進時間が近づイてます。まだ時間かかルようでしたら外出延長申請を出シますがどうしまスか?今月の外出延長可能日数ハ残り3日でス。』

「えっ!やばい、もうそんな時間!?申請はいらない!すぐ帰る。」

『承知しましタ。お気ヲつけて。』


集中しすぎて気付かなかったが、かなりの時間が経っていたらしく、ライブラリの外に出たら辺りは暗くなり始めていた。






『お帰リなさい、ハジメ』

「ただいま、助かったよ。のめり込みすぎてた。」


ギリギリ帰宅時間に間に合うようにホームに返ってこれた。

ペナルティを食らわずに済んでホッとする。


『収穫はありましタか?』

「うん。しばらく研究室に籠る。来客対応よろしく頼む。」

『了解しましタ。』


つい資料が面白くて長々と読み込んでしまっていたが、実は目星は早々についていた。問題は記録媒体のデータを取り出すツールだが、まぁ何とかなるだろう。



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旧人類遺物開発研究室~博士の残した最後の命題~ さつき @sakio715

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