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成人式から
っても、まだ一時的にだけど。
「そう。やっぱり、4月まではアパート暮らしなのね」
「ん。そういう契約だったし。
っても、今期で出ますって大家さんには伝えてるし、了承も得てるから。
新しい住人も、もう
「良かったわね。
また痩せたんじゃない?」
「不衛生よりかは
誰とは言わないけど。
「てか、すっかり改善されたけど、それまで食生活以外の全般(取り分け異性方面)も
なんて
「ここでまた暮らす以上は、きちんとバランス良く食べて
それと、
生活態度やリズムに関しては、
「ん。ありがと、母さん」
しおらしく素直になった
そんな様を見て、改めて実感した。あぁ、帰って来たんだなぁ……と。
っても、まだ
が、上述の通り契約がまだ残っていたし、こんな個人的かつ勝手なプライベートな理由で大家さんに迷惑を掛ける
っても
「ごちそうさまでした、っと」
デザートを平らげ、母の分も含めて洗い物を済ませた
父が暖房を付けていてくれたのか、暖かいのが助かった。
と思ったら、そこには父のみならず、意外にも
「
あんた、部屋に
「わ、Wi-Fi
「……あんた、『最近ルーター新調して、部屋まで届く
「て、テレビ
「あんたの部屋にも置いてるじゃん」
「す、スマブ○するのに不向きだしっ」
「ふーん……」
それは分かるけども。どうにも、それだけじゃないと、長年の勘が妙に騒いだ。
占めた、と思った
父は、少し困った
どうやら、関係が改善されたのは、母と姉だけではなかったらしい。これは大変、喜ばしい
どんな心境、環境の変化が有ったのかは定かじゃないし、
「……ん?」
ところで……ふと気になったんだけど、
そう踏んだ
じゃあ、他に誰が?
でも、それだと、この不自然な事象の答えが出せない。かといって何度、目を凝らし、見開き、擦り、見詰めても、
強いて言うなら、隣に座っているオクト
……オクト?
「……」
いやいや、まさか、そんな
「……ナツキサン。ドウイウコトデスカ」
「んー? あー、これー?
へへっ。
「『仕込んだ』て、あんた……」
いや、おかしいでしょ、どう考えても。呑気にダブル·ピースしてんなよ。一体、
そもそも、
「いやね? 今、
そしたら、バズって億万長者間違い無いでしょ?」
「……真っ先に思い付いたのが、
「うん。
でね、でね。実際、少し教えたら、割と
『あれ?
「『少し』……?」
いや、うん。確かにオクトのゲームっ
実際、
でも、待って。問題、本題はそこじゃない。
至って普通に生まれ、至って普通にペット·ショップに入って、至って普通に至って普通な一般家庭に来て、至って普通な環境で、至って普通に育って来た、至って普通の犬が、
この異次元すぎる状況に
「でさ、でさ。実際に動画投稿したんだけど、誰も信じてくれなくってさー。
こっちとしては、誰でも気軽に見易い
だから
角や波風や変なスレは立つわ、それでいて再生数と高評価とチャンネル登録数だけは軒並み伸びてるから訳分かんなくて腹が立つわと、そんなこんなだったんで絶賛、鍛え直し中」
「
ただの犬が、ゲームのコントローラー持って、キャラクター·セレクトして、動かせるまでにはなったんだよ? これ以上、
その先に果たしてゴールは
「と、ところで、
思わぬ展開でドッと疲れた
てか、誰でもこんな反応になるでしょ、そりゃ。
「な、
「う、うん。
折り入ってお願いが
「へ、へー。
まぁ、聞くだけ聞いてみるよ」
と、こんなフワフワした調子で、
※
数日後。父に頼まれた
「
「来いよぉぉぉ!! もっと熱くなれよぉぉぉぉぉ!!」
「横に参りまーす」
しかし、そんな彼女をヒョイッと
「ただいま〜♪
ね、ね?
「ん。パーペキ。お疲れ」
「わ〜い♪ もっとナデナデ、メデメデして〜♪」
「
ここか? ここがええのんか? ほれほれ」
「きゃ〜♪」
悪ノリで首元を撫でると、余計にテンションを上げる
うわぁ、
「いや、コンビネーションと流れ完璧かっ! お
おのれ、
「……
あと、イチャラブは
「ぎゃぁぁぁ!?
ギブ、ギブ、ギブ、ギ○ソンJrァァァァァ!
結局、ダメージ負ってるぅ!!」
……卒業式にまで、何やってんだか。
念の
そもそも母さん、
二人で行くという折衷案まで
「
ん」
満面の笑みを添えて。
「三年間、良い子にしてたんだ。
あんたも、ずっと我慢してたんでしょ? 互いに全力で、ぶつかって来な」
そう。今日を
つまりは、まぁ……そういう
付け足せば、「
二人は、互いに見詰め合い、視線を外し赤面する。
その後、
かと思えば、「あ」と思い出した
「レンタル!
と言い残し、詳細を明かさないまま、
「何それ?」
「……さぁ?」
呆気に捕らわれていた所から持ち直した
あー……これって、ひょっとして……。いや……ひょっとしなくても……。
「……ねぇ。
「え? ……今更?」
「オブラート……」
それは
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