第4話 ヒットへの道
それからしてすぐに「青ch土曜九時のドラ
マ」の第一作目が生まれた。
タイトルは「
このドラマ枠への初めての熱意が思いっきり詰まっている。ザ・王道の刑事ドラマだ。
ここではその最終回のクライマックスシーンを書いておこうと思う。
――主人公の
あかり 拳銃を捨てなさい!もうあなたに逃げ道はないわ!(拳銃を突き出す)
犯人 ごちゃごちゃうるせぇ!撃つぞ!(一歩一歩後ろに下がる )
あかり もう一度警告するわ。拳銃を捨てておとなしく観念しなさい!さもなくば撃つわよ!(拳銃を突き出したまま一歩一歩犯人に近づく)
犯人 うるせーんだよぉぉ(拳銃の引き金を引く)
SE発砲音
あかりの唸り声。腹部を抑えながら倒れこむ。
犯人 ……お、俺は、何にも知らねーからな!(あかりを背に走り出す)
あかり ……まって、ま、ち、なさい……。(片手で腹部を抑えもう片手で拳銃の引く)
SE発砲音
犯人その場に倒れこむ。左太もも辺りを抑えながら悲鳴を上げる。
SE鉄の扉が軋んで開く音
徹也 警察だ!今すぐ銃を捨てろ!(拳銃を構えたまま入る)……あ、あかりっ!!(構えていた手を下ろしあかりのもとへ駆け寄る)
ぐったりしたまま動かないあかり
他の刑事たち犯人の元へ駆け寄る
刑事A 十八時殺人未遂で現行犯逮捕する。(手錠をかける)
徹也 あかりあかりっ!!……救急車を早く!!あかりあかりしっかりしろ!(あかりの腹部をハンカチで押さえつける、手が真っ赤な血で染まっていく)――
超王道を貫いた刑事ドラマだったが、相棒徹也とのムズキュンな恋が好評で初回にしてはなかなかの人気で終わった。
そしてそのわくわくが終わらないように、すぐ二作目の作成に取り掛かった。
青chの放送も第二作品目を越えると、第三作品目にとりかかる。
この頃になるとようやく青chでのドラマのアイデア出しも定着しだしていて、アイデアも一捻りできるようになった。
ここで青ch史上最大のヒット作品が生まれる。
――主人公の
ゆうしゃ よし…。じゃあ今日はもう遅いし晩御飯食べていこうよ。(ハンドルを握って)
桜優笑 あ、じゃあ
ゆうしゃ いいね、こっから近いし。(車のエンジンをかける)
SE車のエンジン音
桜優笑 出発進行ー!ゆうしゃ急いでね。
ゆうしゃ 了解。
桜優笑 ああ……。これで大体の事件の顛末が見えてきたね。…後は班長からの結果を待つだけだね。(前を向いたまま)
ゆうしゃ そうだね。本人が自供するとは思わないけど、証拠さえあればこっちが有利に持っていける。(前を向いたまま)
しばらく無言でドライブ
SE車のブレーキ音
ゆうしゃ 着いた。 ちょっと片付けていくから先に中入ってて。(桜優笑の方を向いて)
桜優笑 分かった。いつもの注文しとくね。(桜優笑車から出る)
ゆうしゃ お願い。でも、いつもと違うのもいいかもな…。やっぱり注文はちょっと待っといてほしい。(車内片付けながら)
SE何かが倒れる音
ゆうしゃ 何の音だ……。(ゆうしゃ車外に出る)
桜優笑倒れている
ゆうしゃ さゆっち!しっかりして!さゆっち!さゆっち!!(必死に声をかける)――
病気に悩む主人公と相棒の悲しくも叶わない恋模様も描かれているこの作品。
悲しい中にある必死に病気と闘う主人公の姿が多くの人の胸を打った。
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