第27話 王都観光

「レオ君は王都観光できたんだものね~」

「観光だと?」

「そうよ、レオ君は森から出たことがないみたいだから」

「それがなぜわかる?」

「この子とお話ができるからよ、ねぇ~レオ君」

「本当なのか?」

「そうみたいですね、ギルマス。まあ真偽しんぎはわかりませんがね」

「まあ、失礼ねラルフ」

「では中庭にいこうか」

 そういわれ俺たちは中庭に降りた。


「ここら辺に頼むよ」

 そういわれ3人は各々にロックちょうを出していく。

「これがロックちょうか?!う~ん、こんなに巨大なのか」

 体長が2階建ての建物くらいになり、俺からすればそんなレベルではなく大きい。

 こんなのと、よく戦えたな?ほんと。


「解体が終るのは明日くらいになるだろう。報酬はその時になる。またきてくれ」

 そうなるだろうね。

 ま、これだけ巨大なら何人の解体士が必要になるんだろう?


「早めに今夜の宿屋をとらないとな。暗くなったら碌な宿が残ってないからな」

「さあ、いきましょうか。レオ君」

 まあ、宿屋なんて俺には関係ないけどね。


 市場を通り繁華街に向う。

 屋台がたくさん出ており活気に満ちている。


「今夜はここの宿屋にしようか」

「いいんじゃない、ここで」

「そうするか」

 見上げると3階建ての豪華そうな宿屋だった。

 さすがAランクだ。


 チリン、チリン、チリン、

 ドアベルが鳴る。


「いらっしゃいませ。3名様でよろしいでしょうか?」

「あぁ、そうだ。だが部屋は1人1部屋で頼む」

「かしこまりました。あの~お客様、いいずらいことですが…」

「なんだ?」

「ペットはお断りしております」

「なぜだ?」

「とても可愛いリスちゃんですが、嫌がるお客様もいらっしゃいますので」

 モモンガです、俺。


「それなら部屋から出さなければいいだろう?」

そういうとジャンは硬貨を2枚、カウンターの上に置いた。

「わ、わかりました。そうして頂けるのなら目をつぶりましょう」

「では二泊で頼む」

「ありがとうございます、部屋は2階になります。ごゆっくりどうぞ」


 鍵を渡され俺たちは各自、部屋に別れて行く。

 もちろん俺はキリルと同じ部屋だ。

 キリル達はしばらくすると夕食だそうだ。


 俺は暗くなる前に木の葉や樹皮を取りに行ってこようかな。

『キリル、暗くなる前にちょっと食事にいってくるよ』

「そう、気を付けてね。あまり、遅くなるんじゃないわよ」


 おかんか?!


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