第3話 魔術適正

 魔物の森から帰った俺は早速、魔術適正を調べようとした。

 しかし、魔術適正を調べるには上位魔術師が作った魔術陣と魔水晶で作られた剣がないとできないそうだ。

 魔術陣は、あっちの世界の転生物の魔法陣的なやつで、魔水晶は、飛龍などの大型魔物の体内にある最高品質な魔石を最低でも中位魔術師が加工することによって作れる、大変貴重かつ大変高価なものだそうだ。

 ミレー家お抱え魔術師には、上位魔術師はいるが、魔水晶の剣がない。


「どうしたものか…。ないなら、取り寄せるか」



 そう言って父上は俺のために、王都から取り寄せてくれた。


「ありがとうございます、父上」


 そして、上位魔術師が作った魔法陣と魔水晶の剣の2つが揃って、魔術適正を調べる準備が整った。




 早速俺は、魔術適正を調べることにした。

 魔法陣の真ん中に立ち、右手を魔水晶の剣の持ち手に、左手を剣の刃のところに当てる。

 魔術適正があれば、剣が光る。その光が弱ければ戦闘にはつかないが、光が強ければ様々な魔術を使うことができる。

 光は5種類あり、赤色だと火属性魔術が、青色だと水属性魔術が、緑色だと風属性魔術が、茶色だと土属性魔術が、白色だと特殊4属性(光、闇、神、精霊)が得意になるそうだ。

 ちなみに白色の光には、光の強弱はないそうなので、ある程度使えるようにならないと分からないそうだ。


「ヴェゼル、準備できたぞ」


 魔水晶の剣に手をかざし、光を待った。

 

 キーーン

 

 そんな大きな音とともに、魔水晶の剣が白色に光った。


「ひ、光った…」


 気づくと、喜びのあまりそう呟いていた。

 

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