第一話超心理学のあらまし⑨


北極星軍学校の学長は考え方を直す。


「ふむ、朱雀より玄武の方が優れているな、白虎は青龍よりも下回ってる気がする」


北極星軍学校、その設立は光と闇の混合物。


神祇省じんぎしょう、明治維新政府の官庁。 神祇官の後身として太政官だじょうかんの下に属し、祭祀さいし、宣教などをつかさどった。 明治5年、1872廃止、20XX年正和五年、復活を果たす。


毒々しい左翼達を全て沈黙させられた。


形式上のみとはいえ、太政官よりも上位とされた神祇官に対して、太政官の1機関に格下げられた神祇省は一見すると地位が低下したようにも見受けられるが、実際には大教宣布の理念に基づいた天皇による祭政一致、ひいては神道の国家宗教化を目指す方針のために政府の関与を強めるためのものであった。神祇卿は設置されず、神祇大輔に福羽美静が任命された。


その後、神祇官末期に設置された宣教使による大教宣布を強化するために、わずか半年で教部省に改称され明治5年3月14日、1872年4月21日第82号布告、宮中祭祀の事務の部分は分離されて式部寮に移されることとなった3月15日通達、同3月23日1872年4月30日第92号布告。このとき式部寮は太政官直属で、1875年明治8年、4月の太政官第59号で式部寮は太政官所属から宮内省に移管された。その後、背景は不明であるが、同年12月の太政官第182号で正院に戻されたが、1877年明治10年9月の太政官達第64号で再び式部寮は宮内省の管轄となった。


五年前、軍事クーデターという革命が日本で大成功した。正和五年目に北極星軍学校は開校をしたばかりである。


これらは省選しょうせんメンバーと言われる。


「ふむ、やはり、知能と地頭はまるで違うらしい、かしこいとさかしいも違う」


そこにもう一人の副校長がいた美少年でこそあるが老熟したオーラを纏っている。


彼もまた学生指定のジャージを着ている。


それは妖怪、吸血鬼の類い特有の年齢だ。


もしくはそのハーフ、ダンピールなのか。


彼の名前は覇瀬鵺画はぜぬえがである。


無惨絵むざんえと江戸時代の怪談落語から着想を得たエログロ漫画で一躍有名となっている。覇瀬天狼の父親であった。


その胸には蝶々のペンダントをしている。


「あぁ、違うとも、それでもなお、人間というのは脳味噌の出来が戦争の出来に繋がるとは限らない、世知辛い世の中で経済的徴兵令というのが玄武組には多いからな、青龍は平均的だが白虎はかなりがめついと思う、さて、それは青龍と白虎は似ているとの事」


それに対して学長暗頭荒世くらがしらあらよわらう。

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