第一話超心理学のあらまし⑤
緑瀬仙童の植物は呆気なく状況を復元する事に成功した。
しかし、攻撃の手は緩めた、少し手加減をして避けれるペースにした。
これは魔力消費を大量にしてしまって、札束を見せびらかしたようにと思わせる。
しかし、それは間違いであり、実際はまだ、魔力等という概念は彼にはない。
それは神に通ずる力と書いて、
神道、そして、古神道という真に森羅万象を司る事さえ可能である。
その中で特化しているのが植物、森のようにも出来るが草の方が重点だ。
森を好き放題作れる、それを真っ黒にして、あるいは真っ赤に出来る。
異常磁場の富士の樹海さえ時間に余裕があれば再現が出来る。
「しかし、相手に焦らせる事そのものを消耗戦と言うべきだろうね」
それにカラーコンタクトを緑色にした丸刈りの超弩級熱血の男性が言う。
その男の名前は
「はっっっっっ!!!!玄武組を華々しく散らせるならばこの俺にお任せを!」
彼は
その勢いのまま学校指定のジャージすらも緑色のペンキで全て染め上げている。
その一兵卒根性が教師陣営が型破りとしては最高の脱法行為だと認められた。
「いや、君がいくと退屈が増幅するかもしれないだろう?」
緑瀬仙童は彼の提案を却下した。
その一方で影脇亜龍はまず、彼が人格者だろうと助けてやらないと思った。
鈴鹿常山静巴我徳という人間により瀕死になる学友を見捨てる事は出来ない。
単なる普通の刀では駄目だ、そのためにとっておきの逸品がある。
「長巻直し造り」は、長巻直しを模して作られた刀剣のこと。長巻直しのように後世になって長巻から刀剣へ作り変えたのではなく、はじめから長巻直しの刀剣を制作した理由については定かになっていませんが、「長巻直しには優品が多い」という謳い文句にあやかって制作したのではないかと言われています。
「脇差 銘 源清麿 嘉永二年二月日」は、江戸時代に制作された薙刀直し造りの刀剣です。制作者の
その要素を改めて取り入れる事にした。
それによる最適解の必殺の答えが導き出される。
「死ぬのはまず貴様だ!」
鈴鹿常山静巴我徳に向けて、その攻撃を放っても薙刀で受け止められる。
「後手に回ったな、と、言えばいいのか?しかし、私は日本なんてゴミだらけだ、海外進出、それこそが我が本願、つまり、私が好むのはチェスなのですからねぇ」
狩人と防人がここに揃ってしまった。
「うわ……緑瀬様どうします?」
夜場上煌子は後方に戻り、緑瀬仙童に助言を求めた。
「少しは慌てたらどうだ?」
と、苦笑していた。
「えー、でも、男と男の汗臭い関係って気持ち悪いだけだし」
と、夜場上煌子は若年層にも関わらず男性間の同性愛に興味ないようであった。
「ふむ、生え抜きは良いが、しかし、彼のために少し空白の地点を作るべきだな、しかし、その場所も非才が一瞬にして緑で一色に染め上げる事も可能だがな、そもそも、彼の可能性そのものが虹色である、それも基本の虹色ではない、ふむ、緑色を最優先していないところが玉に瑕だよね」
彼の会話はハードに満ちたウェットに富んでいた。
それを真似るのは少し難しいのかもしれないが、しかし、彼の最優先するべき、今、やるべき事、一番、この場所で誰が強いかを見定めて、敵を分断させる、分断させた後、更に分断させる、更に分断させられる、しかし、分断はしないかもしれない。
緑瀬仙童は緑一色にするか、それとも、緑の派閥から他の派閥に協力を仰ぐか悩む。
下劣畜生に下品な女に群がった男達をとりあえず追撃する正義感の強い男がいた、しかし、その追撃はもはや私刑、個人的なリンチになっており、凄惨を極めた。
眼鏡をしていて、髪型は規範そのままの短髪だがツーブロックにしている。
それなら、いっそ全て丸坊主にすれば良いとさえ思えるが彼だけは違う。
それが様になっており、彼の持つ白樫の木刀は已に流血への開拓精神で満ちていた。
打撃とは斬撃である。それが繰り返し繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し、打撃とは斬撃である。それが繰り返し繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し、斬撃とは打撃である。それが繰り返し繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し、打撃とは斬撃である。それが繰り返し繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し、斬撃とは打撃である。それが繰り返し繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し、抹殺寸前となった。
「ダサい事で満たすな、満たすな、満たすな、この俺様のいる朱雀組の汚名になる、返上も挽回もしない、抹殺する、その骨子案、骨の髄まで残らないと思え」
その言葉を聞いて目の前の現実と認識して、しかし、リアリティーあるかと言われたらそうでもない。目の前で止めようと羽交い絞めして絶叫した。
「馬鹿が!やり過ぎて本当に死んでしまうぞ!」
彼の名前は
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