第一話超心理学のあらまし②

 

授業の後半は実技、つまり実践となる、この学校は少数精鋭、真っ赤な青田刈を突破した精鋭達、それは上位二組、下位二組と分かれる。


最上級が朱雀、そして、青龍、その次が白虎、最下位が玄武。


覇瀬天狼は最下位の玄武の属する一年玄武組である。


そして、最上級の朱雀と合同訓練をさせられる事になる。


それもまた、ふるいにかけられるという事だろう。


上位二組と下位二組が合同になるとしてもこの組み合わせは不条理である。


そして、最上位と最下位、その組み合わせが何を生み出すか。


それはまず、阿鼻叫喚の惨敗の緑色の嵐である。


異形の草が沢山、生えていた、そのアギトは動植物という言葉を複合的な言葉だったと勘違いさせる、それでいて、それは龍のようである。


細長い蔦、その先に大きな口が大蛇うわばみのように開いていた。


その涎は強酸性らしく、濃硫酸より濃度が異常なまでに濃い。


それにより、服を溶かさせている女性もいたが鋼鉄化の能力を持っていて素肌は無事だったが、もう一人の男子は発火能力パイロキネシスを放ったが草には届かない。


「私じゃなかったら、大変な構図を披露させてたわね」


その鋼鉄化の少女はそんな事を言いながら、乳と陰部を両手のそれぞれで隠した。


それに群がるような一年朱雀組は教室の班一つぶんの四人ぐらいいたが暗呑王牙の拳で一辺に瞬殺された、即死ではなく、半殺しではある。


その草は機動力がかなりあり、それで優雅に曲がり、即座にかわされた。


そうしている間にアリジゴクのように地中からもう一つの異形の草が生えて丸のみされる、それはウツボカズラはひょうたんのような袋状の捕虫葉に液体を貯めて、落ちてきた虫を消化して栄養を補うの食虫植物という形によく似ていた。


「た、助けけけけけけっけえっけえけっけけけけえけけ!」


そこにためっている液体もまた強酸性であり、肉体は血液と筋肉を溶解させた。


「………あぁ、これもまた地獄だな」


覇瀬天狼はその異形の草を生やしている男に心当たりがある。


植物、まず地質学、世界の始まりは地球というのが生まれてから地母神というのがまず生まれた、ギリシャ神話ではガイアと呼ばれた、メソポタミア文明ではイシュタル、日本神話ではイザナギとイザナミ、そのあとにスサノオが現れて、その息子を天上からもってきた木種を日本全土に播き、国の樹木が豊かに繁茂する環境を作ったとされる樹木の神様、イタケルノミコトという、妹神のオオヤツヒメとツマツヒメとともに樹木の神として信仰されます。それは古代インドから医術として発達してそれは日本にも渡来したとされる、それは植物学とされた、西洋社会では聖なる癒し、俗にいう光属性の回復魔法以外は全面禁止されていて、魔女狩りという概念にも発達した、しかし、日本でそれらから出来た薬品を忌む傾向はあまりなかった。


緑瀬仙童みどりせせんどう………!」


彼は限りなく極限の美貌を持ち、パイプ椅子をまるで玉座のように使って座っていた、そばにいる二人の女性もまた彼に似ているような気がした。

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