親友は薔薇の英雄  お題 清い薔薇

近所にはバラの公園がある。とある事件を忘れないために新しく作られた公園だ。私は献花にきた。献花台に薔薇の花をおく。

思い出す。永遠の親友を。

それは、今から一年前、突如現れた、透明で暴力的な生命体。確実に何かに襲われ傷つく人々。なぎ倒される木々、倒壊する家々。

 町の至る所に重火器を持った人が立っていた。それでも透明な暴力は収まらない。

そんなとき友人から連絡がきて、呼び出された。

「ねえ、外にでてもいいの?」

「いいの。大丈夫だよ」

「どうして?相手は見えないってラジオで言ってよ」

「見えないよ」

「じゃあ。帰ろうよ。それに怒られよ」

「問題ない。ノープロブレムだよ」

「どうして……怖いの」

「大丈夫だってば。あれあたしだもん」

「え?冗談やめて」

「本当。戦ってるんだよ。町のために。いやあんたのために。あっくそ、なんでいまなの」

そういうと、あの子は目の前から消えた。透明になった。

沈むような足音が聞こえる。土煙が至る所からあがる。

戦っている。わかる。

「勝ったよ。でもここでおわり。傷が深くて。本当にあんたは親友だよ」

そして血だけが広がった。

彼女は知られずに異星人と戦っていたことがわかり、彼女の名前を冠した公園が出来た



清い薔薇公園

ありがとうローズちゃん…

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