仕事に関して思うこと
男性は、リスクなく子どもが持てていいなあ、とふと考えてしまった。
女性は妊娠出産があるから、どうしてもリスクが伴う。
私の場合、結婚に伴い引越しもあったので、仕事は辞めざるを得なかった。妊娠も非常に重く、働きながら妊婦生活は出来なかった。何しろ、最初から最後まで悪阻があり、常に気持ち悪く常に吐き気があり、公共の交通機関は乗れず(吐く)、食べられるものが少ししかなく、常に眠く朦朧としているのである。妊娠期間中ずっと。
子どもが生まれてしばらくしたら働こうかと思っていたけれど、当時は「仕事がない人には保育園の預け先はありません」という状況で、仕事を探そうにも「預け先はあるんですか?」状態で、殺意が沸いた。祖父母が近くにいて、子育てに協力的でないとと、仕事も見つからないのだ。
そのような事情で、次男が幼稚園に入ってからしか職探しは出来なかった。
しかし、長男の小学校生活がうまくいかなかったため、職探しはさらに延期される。
そうしてようやく、仕事をしましょうと思ったら、時給換算すると800円くらいにしかならない保険の営業か、パワハラがひどいケーキ屋さんの仕事しかなく、そのような状況でしか働けない自分がとても悲しかった。
懸命に子育てをしている間に、社会に不要な人間であるレッテルを貼られた気分になった。
思うに、今の子育ての様々なシステムは、子どもがうまく育つ状況でのシステムである。妊娠期間も含めて。
わたしのような妊娠の状況で働くことは大変難しい。
胃腸風邪をひいていて、つねに吐き気がある状況で、でも普段通り働けって言っているようなもの。それが妊娠期間ずっと続く。ゆえにわたしは、妊娠がとても辛くてしんどかった。ちなみに出産も難産だった。
そして、大変手のかかる子の、うまく行かない学校生活を全力で支えた。
不登校の子どもがいたら、フルタイムで働くのはとても難しいとわたしは思う。
そこは家庭の事情だろうけれど、子どもを支えたいと思うのは、人間として当たり前の感情ではないだろうか。
男性は、そういうリスクが全くなく、子どもを持てて、実に羨ましい。
例えば、小学校のときなどは、夫が面倒をみてもいいはずだけど、成り行きでわたしがフルタイムで働いていなかったので、わたしが面倒をみることになった。そういうことを簡単に委ねてしまえる状況なのが実に羨ましい。そこには「子どもか仕事か」という選択肢は存在しない。妊娠・出産しなくても子どもが得られるので、まず、そのスタートラインから違う。
諸々のことはおいておいて、わたしは、子育てをしてきた人が働きたくなった場合、出来るだけもとのキャリアで働けるような就労支援があるとよいと思う。
現在、不登校の子が増えていて、そのために仕事を辞める人が増えたと聞く。それはそうだよね。親が面倒みないと、どうしようもない。そしてそうやって子どもを支える親の行動は尊いと思う。
その、尊い行動を、社会がきちんと分かってくれるといいのに。
分かってくれていれば、子どもが一人で歩いていけるようになったとき、働こうと思ったら、働き口があるはずだ。
だけど、現状はないと思う。
あっても、時給換算すると800円の仕事やパワハラの仕事だったりする。
そういうのって、なんだか人生を否定された気持ちにもなる。
そこに、子どもの反抗期が加わると、さらに病む。
だから、「子どもか仕事か」の選択肢が存在するのは仕方がないとして、「子どものサポートが終わったから働こう」としたときの、就労支援を充実させて欲しい。
心からそう願う。
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