人間関係のこと

 あのね、いい大人になったからね、もう人間関係で惑わされたくないなあって思っています。

 鬼の住処の件は、平気。

 心をシャットダウンしているから。

 名前さえ忘れるレベルです(ひどすぎる)。


 かつて、どっぷり恋愛にはまっていたとき思ったのは、「少しでも『あれ?』と思った人とは長続きしない」ということでした。

「あれ?」って大事だと、ずっと思っていたのです。

 でもさ、恋愛って、「あれ?」って思ってもなんだかどっぷりはまってしまうこと、あるじゃない。どうしようもなく。そして、終わりのころに「あれ?」が顔を出すのです。残酷に。


 この「あれ?」って、恋愛じゃなくてもあるなあ、と思っています。

「あれ?」大事。

 長い目で見たらなんとかなるかな? と思って優しい目で見ていても、やっぱり「あれ?」なんです。そうして、どうしてもどうしても駄目になってしまう。


 この、「あれ?」は、長年の経験により培われた、アンテナなんです。

 妖怪じゃなくて、「合わない人」を察知するセンサー。


 人間関係って、結局は「合う」「合わない」だと思っていて、どちらがより悪いってことはないと思っています。だから、「合わない」人とは、距離をとるのが大事。距離をとらないと、針が突き刺さって痛いから。


 わたしにとって、パーソナルスペースを広く持つことは、物理的にも心理的にもすごく大事なことなの。そういう性質なんです。仲良しの友だちはみんな、そう。だから、仲良しの友だちはわたしのパーソナルスペースに無理やり入り込んでくることはない。

 このパーソナルスペースに土足で入り込んでくる気配を感じると、「あれ?」と感じます。他にも「あれ?」はあるけれど。例えば、「理解されていない感じ」もキーワードです。


 別に理解されていなくてもいいのです。

 理解されたら嬉しいけれど、理解されない前提で生きているので。

 だけど、ときどき「理解しているよ」押し付けを感じることがあって、そういうのになんだかげんなりしてしまうのです。

 お互い、「相互理解は難しいよね」という前提でもって、人間同士の関係を築きたいなと、わたしは思うのです。「あなたとわたしは違う」という前提。


 みんなそれぞれ、「違う人間」。

 でも、何か「合う」ところがある。

 そうすると、ものすごく嬉しい。


 もうね、大人だからね。

 傷ついたりもしたくない。

 だから、そういう人と仲良くしたいなあ、としみじみ思うのでした。



 カクヨムの文字世界で、そういう人と巡り会えたことは、本当に幸せなことです。

 ありがとう。

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