好きじゃないと思う

 住所の入った封筒(A4サイズが入る大きさ)がたくさん、台所の、蓋つきのゴミ箱に捨てられていました。旦那さんはこまめな片付けが出来ないから、突然まとめて出すのです。

 これ、嫌だから、ここに捨てないで、と言いました。


「ここってどこ」

「台所の蓋つきのゴミ箱」

「住所があるから」

「でも、ここにこんなにたくさん捨てられると、料理してゴミ捨てるとき、困るんだよ。それに、こんなに尖ったものをたくさん捨てられると、ゴミ袋に穴が空いて中身がこぼれるから。汁物もビニールに入れて捨てているから、困るの。住所があるなら、紙袋に入れておいておけばいいでしょう」


「……」スマホでゲームをする夫。

「ねえ、これ、何度も言っているけど?」

「覚えていない」スマホでゲームをする夫。



「あのさ、あなた、わたしのこと、好きって言うけど、嘘だよね? 全然好きじゃないよ。大嫌い!」



 間違えました。

 瞬間的に大嫌いだっただけです。


 


 わたしは今日は鬼の住処に行きました。

 まあ、大したことはないけど、一応働きました。

 でもなんで、自分が食べない夜ご飯作らなくてはいけないんだろう?

 ごはん食べていないのに、どうして洗い物しなくてはいけないんだろう?

(時間が遅かったので、夜ご飯は食べないのです。それはわたしの勝手だから、わたしがいけないのだけど。あ、ダイエットだから夜遅いと食べないの。)


 毎日、自分が食べないご飯を作っていると、心が荒みます。

 夜ご飯をとっておいて、翌日の朝や昼に食べればいいのですが、残らないんだよね。ルンピアも毎回40個作りますが、三人でなくなります。唐揚げもそうです。お弁当分でなくなる。磯部揚げもそう。


 

 最近、風邪ひいたのは、肉食べていないからだな。

 でも、なくなるんだもの。

 そしてこれ以上たくさんのものを料理したくないのです。

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