器用貧乏

 わたしは自分のことを器用貧乏だと思う。

 運動以外(!)、わりに何でも出来る。

 料理も好きだし裁縫も好きだし、工作も好きだし絵を描くのも好き。本はたくさん読んでいるし、世間一般に照らせば文章を書くのも得意(カクヨムではそうでもないかもしれないけど。比較の問題として)。

 勉強は得意だった。

 賢いのではなく、得意。

 テストで点を取るのは、コツの問題だと思うんだよね。


 でも、取り立てて何かに突出しているわけではない。

 文章を書くのが得意かな、と思っていたけれど、そういうひとがいっぱいいることも分かった(よかった)。

 なんでもそこそこ出来るけど、それだけ。

 ゆえに器用貧乏。


 ただこの、器用貧乏って、「主婦」で「お母さん」立場ではとても役に立つ。

 もう、中学生と高校生だから、出番は少ないというか、もう手をかけなくていい(むしろ手を放すべきだ)と思うのだけど、これまではとっても有効に働いた。

 だから、器用貧乏でよかったな、と思う。


 通知表はね、ずっとだいたい5だったのです。体育は3だけど(ペーパーテストが入ると4になることもあった)。別に頑張っていない。


 わたしが大変だったのは、人間関係です。とってもとっても大変だった。とにかく大変だった。空気が読めなかったし、誰も「空気の読み方」を教えてくれなかったので。

 大人になって空気が読めるようになったわけではない。

「この場合はこうする」というケーススタディが膨大な量でストックされているだけ。

 

 ゆえに、わたしにはひとりの時間が必要なんです。

 疲れるから。


 大人になって、人間関係のいろいろも器用にこなせるようになったけど、それは後天的な訓練で出来るようになっただけで、もともと得意だったわけじゃない。

 子どものころ、勉強は出来なくていいから、人間関係がうまく出来るようになれたらいいのに、とこころから望んでいた。


 おや。

「器用貧乏」から話がずれた。

 まあいいか。

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