登場人物

 よく考えたら、わたしは「キャラクター」というものをあまり作らずにお話を作っている。

 いや、埋没した過去(中学生とか高校生とか)にはあったかもしれない。

 でも、たぶん、大人になってから書いた物語はどれもこれも名前のない「あたし」であることが多く、あえて「誰でもその主人公になれる」ような恋愛ものばかりを書いていた(ような気がする)。

 その後はずっと、自分の息子を主人公にした絵本や童話ばかりを書いてきたので(そして家族に見せて遊ぶ)、やっぱり「キャラクター」を作ってはいない。ショートショートは「どこにでもいる誰か」なので、やはり作ってはいない。

 

 わたしは物語を作るのは好きだけど、キャラクターって作ったこと、あったっけ?(致命的!)


 ところで、いつもすごいなあと思っていることだけれど、カクヨム作家の皆さん、登場人物の名前、ちゃんと考えているなあ! と。

 わたし、名前をつけるのが苦手で苦手で。

 だから、大人になってから書いた(そしてどこかに埋もれていて今は見ることが出来ない)小説はみんな「あたし」「彼」「彼女」なのだ。名前つけなくてもいけるじゃん! という体で書いていた。

 しかし、カクヨムで書いていたら、どうもそうはいかなくなってきて、「よくある名前」とネットで検索する始末……誰か、どうにかして。

 名は体を表す。

 ああ、全然ダメなわたし。ここにも「キャラクター、作ったこと、あったっけ?」病が発動しているのである。


 ショートショートではない、短編の「見えない星も」「金色の鳩」「銀色の鳩」には名前が出て来ます。「見えない星も」はほぼ適当ですが(だからカタカナ)、「金色の鳩」「銀色の鳩」に関しては少し性格を考えてつけました。音と字面のイメージで。

 キャラクターを作ったのかなあ。

 あれはね、自然に生まれたのです。

 物語に沿って。

 自然にふわっと浮かんできて、急いでメモを書いて、ついでに物語にした、という感じ。

 物語展開は映像として頭にあって、カメラワークから話の起承転結を決めました。


 いま気づきました。

 長編が書けないわけを!

 そうだ、そもそも、キャラクターを作ったことがない!(致命的!)

 ショートショートみたいなのはいくつでも浮かぶんだけどなあ。

 詰まったらお出かけすれば出てくる。

 そうして、道行くひとを眺めて、勝手にお話をつくるのである。

 これ、ずっと日常的にやっていたので(ヘンなひとかも)、「どこかの誰かの物語」は永久に書けるような気がする。


 でも、キャラクターは作れない(しくしく)。

 

 だけど、設計図は書いたので長めの話を今日も書くのである。

 計算によると5万字だから、全然足りないけど。

 でも、1万字くらいは少し前進しているから、いいのである(前向き)。


 物語の作り方、登場人物の作り方に決まったルールはなくて、「こうすれば出来る」ものでもない。

 でも、どんなふうに作っているのかなっていうのは、とても気になるところである。とてもとても!


 てなことを、伊草いずくさんの「キャラクター、どうやって描きますか?」https://kakuyomu.jp/works/16817330652957001952/episodes/16817330653046860156を読んで思いました。

 

 物語は浮かぶんだけどなあ。

(ただし、時流に乗っているかどうかは別。)

 そして、伊草いずくさんのところを開いて、誰か何か書かないかな? と正座して待っているのである。



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