発掘
これは、とある発掘現場の出来事である。
博士は、自分の研究者生命を賭けてこの発掘に挑んでいた。
「博士!見てくださいこんなものが出てきました」
発掘グループの隊員がある一冊のノートらしき物を持ってきた。
「これは、何やら書物のようだ!
なになに?使い魔名”ブラックエンペラー” 黒い皇帝だと!!あまり心地の良い内容ではないな! 幼少期に黒魔術師によって右手に植え付けられたとかいてあるぞ!」
「どうやら、この文明には魔術というものが存在していたようだ。こうも書いてある。時々右腕が疼いて暴走しかけるとも書いてある。」
「黒魔術はかなり危険だったようですね」
「博士ー!日記らしきものも見つかりました!」違う助手が駆け寄ってきた。
「こ、これは!どうやら意中の異性に向けたらしい
”あけみちゃん、君のことを思うと胸がザワザワする。
君を思うと何も手につかない。
まるでやりかけのゲームをボス戦の前に中断して
食事を摂るような感じだ。味もしないし何も喉を通らない。
どうしたら君の心を攻略できるだろう。ああ、あけみちゃん”」
「す、すごいですね!この文章!意味のわからない単語が並んでいますが読んでいると顔が熱くなるような感覚がします」
「そうだな!そして何やら薄ら滑っているような寒い感じもしている。おそらく何やら上手い事を言おうとして失敗している感じもする。これも魔術の一種なのか!?」
「す、凄まじいです。魔術」
「博士!何やらアルバムのようなものがー」
ここは、孝良遺跡と呼ばれる遺跡である。過去に存在していた文明の足跡が残るとされた4畳半の遺跡だ。かつて科学文明で栄えていたとされるだけに魔術の存在は非常にセンセーショナルだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます