第15話 モンスターに変身 ヨモギ

 前回「ゲジ」を取り上げてから何かと忙しく、あっという間に10日ほど経ちました。

 その間、当たり前のことですが、季節の移ろいは止むことはなく、このところ春らしく暖かい日が続いています。

 今日は雨模様なためか、今年初めてアマガエルらしき声を聞きました。

 そして、庭に目を転じると……。

 草が短く刈り込まれた地面に、ヨモギの若葉がたくさん出て来ています。丈はまだ1~2センチです。


 ヨモギはヨモギ餅に入れて食用にするためか、あまり悪いイメージはないと思います。

 が、私にとってはいささか違います。

 拙宅の庭に生える雑草の「二大巨頭」の一つなのです。ちなみに、もう一つはススキです。

 この二大巨頭が庭に繁茂すると、丈が高いので目立ちます。ご近所に対してみっともないし、防犯上も良くありません。

 喜ぶのは、バッタやカマキリなどの昆虫くらいでしょう。


 拙宅は庭付きの戸建て住宅で、30余年前に引っ越してきました。庭は大して広くありませんが、当初はシバが貼ってありました。

 そのため、電動芝刈り機を買ってきて芝刈りをし、目土めつちや施肥をし、夏には水を撒き、薄くなった部分は補修しと、結構こまめに世話をしていました。

 

 しかし、いつしか手を抜くようになりました。そうすると、ヨモギやススキがシバを駆逐し、根を張るようになりました。

 鎌や根切りなどを使って、定期的に雑草取りをしていましたが、それも怠けるようになり……。

 しゃがんで長時間作業をすると、腰が痛くなってしまいます。

 花粉症なので、花粉場飛ぶ時期は極力外に出ない、炎暑の時は熱中症予防の観点から屋外作業はやらないなど、理由はいくらでも付けられます。


 すると、あることが分かりました。

 小さいうちはそれほど気にならないヨモギですが、放置すると高さが1mを越してきます。そうなると、茎は木質化して茶色く野太い感じに変貌します。茎に刺のようなものも生えてきます。

 葉は広がって繁茂します。まさに蓬髪ほうはつ(乱れたままの頭髪。蓬はヨモギ)状態です。

 根の張りは強固で、少しくらい引っ張ってもびくともしません。

 少し大げさかもしれませんが、成長したヨモギは、モンスターです。


 近ごろでは、自力での庭手入れは諦めて、年に数回シルバー人材センターや植木屋さんに、雑草を刈ってもらっています。

 あまり大きくならないタイミングで刈ってもらうと効果的です。


 いやはや、ヨモギ恐るべし!

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