第4話 放課後デート? 【2】
店の中に入った俺とつゆりは、先ほど店員さんからもらった紙に書いてある番号の席に座っていた。
付き合って結構立つのだが、こういうのはやはり恥ずかしい。
お互い恥ずかしそうに席に座りながらもじもじしていると、店員さんが恐らく二人前ある一つの巨大なパフェを運んできた。
「お待たせしました。」
机に置かれたパフェにはイチゴやメロンなどのフルーツなどが盛られていた。
「うへーおっきい。早く食べよ」
とニコニコしながら、目を光り輝かせながらパフェを見ている。
「ふうー」
パフェも残りわずかのところまでたべ進めたのだが……お腹がすでにいっぱいになってしまった。
どうやらつゆりはまだまだたべれるようだ。
「つゆりって本当に甘いものだけいっぱい食べれるよなー」
「だって甘いものは別腹だもん」
「帰った後ご飯も食べるんだろ? お前の場合の別腹は、言い回しじゃなくて本当みたいだなあ」
「まあね」
「褒めてねーよ」
そんな話をしながらもつゆりは食べ進めていき、話が終わる頃にはパフェの器はもう空になっていた。
「いやあーたべた。たべた」
「むしろ食べ過ぎな気もするが、途中で俺お腹いっぱいになったし」
「まがりって少食だもんね」
「まあそうだけど今日のパフェは見た目は二人前だけど、下の方にたっぷり詰まっていたからなー。ある意味見た目詐欺だよ」
「まあ私はそっちの方が嬉しいかな。いっぱい食べれるし」
二人でそんな話をしていると、俺の家の前までついた。
「まがりはここまでだね。じゃあまた明日」
とつゆりは行こうとしたのだが
「もう暗いし、つゆり一人だと心配だから、送っていくよ」
「あ......うん。ありがとう」
そう言ってつゆりの隣に並び再び一緒に歩く。
「今日のパフェおいしかったね。」
「ああそうだな。また、いつか二人で食べに行きたいな」
「うん! そうだね」
そう俺に返すつゆりの顔は、とびっきりの笑顔だった。
(う、不覚にもドキッとしたぜ)
そうして歩き始めて15分ほど経っただろうか、つゆりの家の近くまで来ていた。
「もう家目の前だし、ここまででいいよ。まがり。」
「おう、そうかじゃあまたな」
「うん。また明日ー」
また明日か.....明日土曜日で休みだけどあいつ俺の家来る気か?
捻くれまがりくんとお人好しつゆりさん 猫飼 ねこ @nekokaineko
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