第2話 お人好し
学校二日目、早々に学校に着いた俺は、自分の机にっ突伏していた。
時間は朝八時、授業が始まる約三十分前だが、教室には俺一人しかいない。
そんな中、一人、俺に声を掛ける人がいた。
「まがりー寝てる?」
俺が、そろりと顔を上げ、声のほうを向くと
俺がこのクラスで勇逸面識があるのはまさに彼女だ。
俺と彼女の関係をざっくり説明すると、つゆりは俺の彼女だ。そう俺、小山内曲はボッチだが、彼女はいるのだ。俺と同じボッチで共感を抱いてくれた皆さんには申し訳ないが彼女はいるので、リアルは充実しているのである。
さて話を戻そう、俺は彼女に少し眠たそうな声で問い返す。
「おきてるよー。どした?」
「まがりてっきり死んじゃってると思ってた。生きててよかったー。」
「死ぬわけないわ! てか今日こんな朝早く学校来てどうしたんだ?」
「だってあの真面目なまがりがこんなに朝早くに学校で寝るとこ見たことないもん。あと今日はまがりを追いかけてきたの」
「ほんと心配症だなー。あと俺になんか用あった? メールとかでいいのに」
つゆりは俺とは真逆の性格で正直物というよりかは、お人好しといううのだろう。
ギャルっぽい見た目で陽キャなのだが、性格は清楚そのもので純粋なので悪い人に騙されないかハラハラすることも多々あったりする。
まあとにかくそんな良いやつが
「実は、今日駅前のカフェの新作パフェの試食会のチケットたまたま二枚とれたから一緒に行こうって言いたくて。こういうのってほら、やっぱり直接言いたいじゃん?
」
と手を後ろに回し照れながらもじもじしながら言うつゆり。
つゆりのこういうところが可愛いんだよなー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます