日本衰退国史 平成編 第十九章 平成19年

小泉劇場が去って自民党のお粗末さが暴露された年である。もう全てが茶番レベルである。2007年に自民党は歴史的敗北となった。しかしそれ以上に見逃せないのが年金記録問題でこの国は年金支払いを義務とか言いながらまともに払ってなかったのである。不二家事件が発生した。もう雪印で慣れてるからさほど驚かないが。コムスン事件やNOVA事件と言う物も発生した。新自由主義と言うのは本当にデタラメであることがばれていく。なにせ、サブプライム問題が発覚した年でもあるのだ。


三越伊勢丹ホールディングス、J.フロント リテイリングなどが出来、もう百貨店業界が持たなくなってきた。日本人の購買力はもうなくなっていた。


郵政が民営化された。結局あれはなんだったのであろうか。小泉マジックから覚めた時国民は自分で取り返しのつかないことをしたことに気が付くのである。


実はこの時「団塊世代の大量退職で優雅なシニア需要が生まれる」とこの当時の世の人々はうそぶいてたのである。本当にそうなら百貨店は合併したりしないよ。日本人の平均所得が440万円に落ちたりしないって。こういうと「お前はいつもマイナス思考だな」とか言ってくるのが日本人である。しかし現実を言うのと希望的観測で嘘を言うのとではまるで違う事にも気が付かない。


「優雅にクルーズ船に乗って」なんていうリタイヤメント爆発的需要が生まれるどころか年金が減額されて嘱託雇用で働いていたというのが当時の団塊世代の現実である(働きたくなくてひもじい生活をした人も多かった。退職金がどんどん消えて行った)。そしてその親を持つ息子はニート・フリーター・引きこもりだったりしたのである。こんな脆弱な経済だから翌年に起きたリーマンショックでもっとも世界中で大やけどを負ったのは無関係な日本国だったのである。


この国は国税庁調査すら見ない経営者だらけの無能と言う事を私は突き付けたい。じゃなかったらこんなノー天気なことは言えないはずだからである。高齢者の労災が激増したのもこの年からである。


関西人の常識では考えられない阪神・阪急合併だってそうなのである。H2Oリテイリングってどういう意味だと思ってるのか。


この国は何から何までフェイク、フェイク、フェイクである。


そして更なる地獄がやって来る。リーマンショックである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る