日本衰退国史 平成編 第八章 平成8年
日本人の所得のピークは1997年と言うからすさまじい。なんと日本は約25年以上も所得が下落し続けたとんでもない国なのである。しかしなんで就職氷河期なのに景気が拡大したのであろうか。IT革命が起きたから?それだけではない。当時の人口の塊である団塊ジュニア世代が親元から自立し家電製品を買い、電話を買い、携帯電話やゲーム機までも買うという好循環が生じたのです。当時は既に失業問題が深刻と騒がれていましたが就業人口も増加し、就業人口の増加のおかげで物が売れたのです。しかしそのことが分かったのは何と平成の末期だったのです。人口の波によって物が売れた。景気がいいからではなかったのです。日本人はとんでもない勘違いをしていたのです。以後日本は人口ボーナスから人口オーナスとなり人口減→消費需要減というデフレスパイラルが止まらないどうしようもない国になるのです。人口減の国はほかにもあるって?それ移民国家ですから。彼らは若者が移民先から母国に送金して親を支えてるという移民立国の国々ですよ。でも日本はそうじゃない。世界最悪の超高齢化国家である。当時も、今も。
そんなデフレ下での好景気で総理は何を持ったのか、行政改革を断行する。消費税は5%に上げると言ったのです。これが命取りになる。これによりもう二度と日本は国勢として這い上がることが不可能となりました。なお連立を組んでいた社会党は下野し民主党と社民党に分裂、社民は消えて行くのでした。
橋下竜太郎は日本を「失われた100年」の現況を作った張本人である。万死に値する。しかも「好景気」とはいっても新卒は相変わらずフリーターが激増していたし、親元から離れたルーキーも生活が脆弱だったのです。そしてこの若者いじめが晩婚化どころか未婚化、つまり結婚すら出来ない人々を増加させ日本を再起不能に追いやるのです。
次は音楽の話題です。
1996年オリコンヒットチャート
1位 Mr.Children:「名もなき詩」
2位 globe:「DEPARTURES」
3位 久保田利伸 with NAOMI CAMPBEL:「LA・LA・LA LOVE SONG」
4位 スピッツ:「チェリー」
5位 Mr.Children:「花-Mémento-Mori-」
6位 スピッツ:「空も飛べるはず」
7位 サザンオールスターズ:「愛の言霊 〜Spiritual Message」
8位 華原朋美:「I'm proud」
9位 安室奈美恵:「Don't wanna cry」
10位 安室奈美恵:「Chase the Chance」
11位 B'z:「ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜/MOVE」
12位 B'z:「Real Thing Shakes」
13位 安室奈美恵:「You're my sunshine」
14位 松田聖子:「あなたに逢いたくて 〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう」
15位 PUFFY:「アジアの純真」
16位 PUFFY:「これが私の生きる道」
17位 MY LITTLE LOVER:「ALICE」
18位 JUDY AND MARY:「そばかす」
19位 ZARD:「マイ フレンド」
20位 セリーヌ・ディオン with クライズラー&カンパニー:「TO LOVE YOU MORE」
洋楽が20位にヒットしてますよね。俺たちはいつから洋楽を聞かなくなったんでしょうね。J-POP全盛期と言うのは小室系だけを聞いてたんじゃない。ちゃんと外国の音楽も聴いてたのである。握手券アイドルに狂ってる昨今とは大違いである。
「花-Mémento-Mori-」は死を歌った曲である。もう日本は死に向かっていることを直感した若者が死を想った証拠です。メメント・モリとは「死を想え」ですから。「Don't wanna cry」は反戦ソングである。沖縄の基地問題を歌ったものである。今の時代政治プロテストソングなんて許されるだろうか。私たちは、いろんなものを音楽においても失ってしまった。社会問題を音楽に乗せるという社会の構成員として当たり前のことが出来なくなってしまったのである。
以上が衰退途上国としての歴史で以後は本格的な衰退国としての歴史を我が国は歩むことになる。
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