第96話 2/2

 再びノがみが消えた後。



「じゃからな。いざという時の為にフュージョンの練習をしておったのじゃ♡」


「おったのじゃ♡ じゃねえええぇぇぇ!?」


「みーちゃん! 私すっごく心配してたんだよ!? 次からは『フュージョンするかも』って事前に言ってから出かけてよね!」


「えぇ!? それは理不尽すぎないかしら!?」


「まぁまぁみんな。アミちゃんが残してくれた手紙あったでしょ? 読んでみよ?」


「あ、ああ。そうだな小宮」


「彼ノがみからウチらへの手紙じゃと?」

「何かしら?」


「それではアミちゃんの親友である小宮茉莉まつりちゃんがアテレコしてあげよう♪」


「いつの間に親友になったんだよ……」


 小宮が彼ノがみの手紙を読み始めた。



◇◇◇


 ヤッホー♡


 カノガミ。みーちゃん。


 2人のお母さんの彼ノがみだよ♡


「な、なんか明るいの」

「お、お母さん……?」


 今回は助けてあげたけど〜基本的に私を頼るのはやめてよね。


 2人はいっつも楽しく過ごしてるんだから、大変な時だけ私を呼び出すのは都合が良すぎるかなぁ?


「う……反論できんのじゃ……」

「まぁ……確かに……そうね」


 と、いうことで、いざという時に助けて欲しかったら、時々私を遊ばせなさい♡


「え"」

「え」


 とりあえず月1くらいで勘弁してあげるから♡


  曜日はそうだな〜2人に任せるよ。


 よく話し合ってね?



「つ、月1じゃと!?」

「微妙なラインの要求してくるわね……」



 おい。


 約束しろよ?



「ひっ!? 口調が変わったのじゃ!?」

「お、脅しじゃない!?」



 あ、あと〜しょうもない危機の時に呼び出したら分離してやらないからね?



「「え"」」



 それじゃあ約束ね♡


 2人ともよろしくぅ〜♡



「な、なんだか……とんでもない魔物を呼び覚ましてしまったようじゃの……」

「とりあえず……次呼ぶ日を話し合いましょう……」


「月1で来るのかアイツ? 俺達の感動返せよ……」



「あ、ソトッち。まだ続きあるよ」



「え?」



 p.s 準へ♡



「俺宛?」


 アンタもだねぇ〜♡。


 私って2でしょ?


 私がこんな気持ちになってるってことは……。


 3準のことが……なんてね。


  私も負けないからね。


 またね♡



「え?」


「なんじゃと……?」

「……えないわ……あのクソがみ……」


「みーちゃん……オヌシ……」


「ご、誤解よ。そんなこと、あ、あり得ないわ!!」


「なんだ。ガキも分かりやすいじゃないか」


「アンタに言われたくないわよ!!」



「は、はは……その、なぁ? 彼ノがみが冗談で言ってるだけだし、多分……。聞かなかったことに……」



「そうね。懸命だわ! お兄ちゃん」


「……外輪君」


「え? え? 比良坂さん……? なんでそんな怖い顔してるの……!?」


「ウ、ウ、ウチの子みーちゃんしたら……」



「嫌あああああ!? 比良坂さん般若みたいになってるから!? お、俺は何も!?」



「ジュン。オヌシ……もしやと思うが、彼ノがみとはしておらんじゃろうな?」


「変なこと……?」


「こ、恋人がするようなことじゃ! く、くちづけしたり、だ、しておらんじゃろうな?」


「いいいや!? しししてないよ!? カノガミも落ち着いて!?」


「な、なんじゃその反応は……!?」

「何よその反応!?」


「え? みーちゃん……オヌシ」


「い、いえ……なんでもないわ」



「そうだねぇ〜♪ カノちゃんがいない間ソトッちの家から毎晩不審な声が……」



「なんじゃとぉ!? どういうことじゃあ!?」


「おい! ゲームしてただけだって! 誤解招くようなこと言うなよ小宮!?」


「くそぅ……外輪……なんて羨ましいんだ……」


 夏樹が涙ながらに訴えてきた。


「あ。」


「ん? あ。ってなんじゃ?」


「お兄様!? いつもいつも泣いておりますけどね!? 私がいるではありませんか!?」


「え? いや、秋菜とは兄妹だし……」


「そ、そんな!? あ。」


「……また変わったわね」


「……お兄様。わ、私はお兄様とは別世界の人格だが……ど、どうだろうか?」


「え? そういう問題?」


「そ、そんな!? あ。」


「表情がコロコロ変わって面白いねぇ♪」


「そ、そうです!! レイラさんがいたような別世界を探せば兄妹で結ばれる世界があるかもしれません!!」


「えぇ? 結ばれる……? 何言ってんの秋菜?」



「そ、そんな!? あ。」



「夏樹……恐ろしい子」


「え? みーちゃん? 俺? 俺のせい?」


「ここまで来ると秋菜が可哀想じゃのう……」


「カノガミさん? 俺なんかやっちゃった?」


「……」


「ウラ秋菜がプルプル震えてるのじゃ……」


「ふ、ふふふ……早速イアク・ザードの転移魔法で……」


「おいいぃぃぃ!? そんなことであの竜復活させんじゃねえええええぇぇぇ!?」





◇◇◇


塵外編 完だよ。



 これで、この物語も一区切り……いや、ふた区切りかな。



 だけど。



 まだ外輪とカノガミさんの続きが見たいということであれば……。



幕無まくなし編」へ進んで。



 ……。




 はぁ。分かってはいたけど……過去の章に戻って探し物をするのって相当大変。



 あ、あなた。観測者さん。



 初めまして。もしくは70.5話ぶりだね。



 初めましての人は突然現れてごめんね。私は路野ジノ。親しみを込めてジノちゃんと呼んで。



 探しものをしていて96話に戻って来たの。



 96話かぁ……私が登場するのが129話だから……あなたと初対面できるのは33話後。



 

 ちなみにあなたに話しかけてる私は151話から来ているの。もうその話は解放されてるのかな?



 もし、が出て来たら教えてくれる?



 あ、私のことじゃないよ。別の人。カミサマかな。



 またね。

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