ごめんなさい。なのじゃ!

第44話 1/1

芦屋あしや兄妹の場合。


「え? ああ。外輪とあのおねーさんから話は聞いたよ。でもさーイマイチ実感無いっつーかさ。今無事だからいいじゃん〜って思うんだよね〜」


「私はそもそも何もされてないですからね。でも、聞く所によるとお兄様が助けてくれたそうなんです! これが兄妹愛? い、いけません! ちょっと興奮で鼻血が……」


「え? 秋菜? なんで向こう向いてんの?」


「いえいえ、お兄様はお気になさらず! あ。」


「あ。って何?」


「お兄様。私はそこのクソガキに殺されまくっているのだが? それをあっさり許すとはどういうことだ」


「うげっ! 怖い方の秋菜!?」


「これは今日の夜も訓練だな」


「いやああああ! 比良坂さん! みーちゃん! 助けてええぇぇ!?」



◇◇◇

犬山修二いぬやましゅうじの場合


「ああ。俺は問題無い。そもそもこうやって無事になっている時点でみーちゃんに罪という物はあるのか?」


「ん? え……。いや、ちょっと俺の浅い知識ではついて行けないんだが。ちょっと特殊な用語で説明するのはやめてくれないだろうか?」


「あ、いや、特殊な用語を説明するためにさらに用語を重ねるのはちょっと……」


「カミの力? 霊力? それはぶん投げすぎでは?」



◇◇◇

小宮茉莉こみやまつりの場合


「いや〜今回のことで感じたことがあるんだよねぇ……私ってソトッちの幼馴染なのに、なんていうか蚊帳の外……ていうかぁ」


「いや別に好意とかある訳じゃ無いんだけどさ。ほら、アレじゃん! 青いタヌキが出てくる漫画だとさ、友達も不思議体験できるじゃん? その辺りのポジション狙いたいんだけど〜」


「え? ソトッち体張って私のこと助けてくれた? 白いバンから? ふ、ふ〜ん。そっかぁ……これって参戦していいもんですかねぇ?……え、あ、舞ちゃんに聞くのは違うか」


「あ、ごめん! 謝りに来てたんだっけ? 私はオッケーオッケー無問題だよ♪」


「……うーむ。そうかぁ。どうすっかなぁ……」



◇◇◇

比良坂舞ひらさかまいの場合


「改まってどーしたのみーちゃん? え? 私は全然大丈夫だよ。みんなが無事ってだけで嬉しいから」


「それに……私としては、前よりみーちゃんが色々話してくれるようになって嬉しいっていうか……」


「ちょ、ちょっと泣かないでよみーちゃん!」


「そ、そうだ! 外輪君の家に行ってみる?

あの2人とはまだ話してないでしょ?」



◇◇◇

外輪準そとわじゅんの場合


「あれ? どうしたの2人とも……そんなこと全然気にしてないよ。おいカノガミ! それ今日の夕飯に使うんだから勝手に食うなって!!」


「あ、ごめん。カノガミのヤツ食欲増してさー。みーちゃんと力分け合ったからかも。あ、おい! それはダメ! 俺が食べようと思って買った雪見だ◯ふくなんだから! せ、せめて食うなら1個残せよっ!!」


「……ねぇ比良坂さん。みーちゃんって食欲どう? 食費大丈夫?」


◇◇◇

カノガミの場合


「これはウチの雪見だ◯ふくじゃ! 全部ウチのじゃっ! みーちゃんにも舞にもやらんぞ!!」

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