教えの話
僕にはサッパリだね!
一人...宿から出る者が居た...
銀の髪にパステルピンクの瞳を持つ...、
その瞳孔は猫の様に細い......。
彼女の名はシュネー、旅人だ....。
ずり落ちかけた背中のリュックを、
道に出ると同時に背負い直す....。
手に持った
トマトを
この国は、とある決まりがある。
それは誰も例外無く、
何かしらの宗教に入らねばならない事だ。
勿論...旅人もなのだが.....
取り敢えずトマトを崇拝しておいた。
事実、トマトは老化の抑制に効く上に、
美肌にもGoodだと言うのだから驚きだ。
トマトが多く含むとある栄養価が、
其の効能を加速させているという....。
トマトのその栄養価の更なるところは、
未だ明かし切れていないともきた......。
なんて神秘的なのだろうか!
まぁ、図書館で読んだだけだから....
"諸説あり"とにでもして置こう。
......と、進んでみれば...
『────ハンニャハラミッタシンギョウ...。』
何やら呪文のようなものが聴こえ、
沢山のヒトが道端で手を合わせている...。
『────カンジィサイボゥサツギョウジンハンニャァハラミィタァジィ────。ショウケンゴゥウンカイクウゥドイッサイクヤク──────.....。』
かーん.....。
と鐘の音.....
ぶつぶつぶつぶつ........
念仏のぶつってブツブツから来てんのかなぁ。
とか思いながら眺めていると...。
周りと同じく手を合わせては居るが、
目を開けている者が一人.....。
シュネーは彼がこの国の話の主役と見た。
その後の説教が終わるまで影でトマト齧る...
時が来て、バラバラとヒトが
シュネーはその青年を捕まえに動く。
「そこの君!ちょっといいかな?」
『うわっ...なんです?』
「旅の者なのだが....ちょいと質問付き合ってくれません?」
『あぁ...いいですよ?』
「結構...君、目を開けていたね?そこで主題だ...どうして?」
『何故って....何のために毎朝あそこで立ってなきゃならないのか意味が分から無いからだよ....本気で信じているなんて可笑しい話だ...。僕にはサッパリだね!そんな事よりこの作者の本読んでた方が全然マシだよ...。あ、そうだ...サブの本が有るからさ...この本持って行って広めてよ....絶対人気だからさぁ...!もう読むだけでめちゃくちゃ楽しいんだコレ!』
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