Shooting STAR
どうやら流れ星が見れるらしい...
ワクワクが止まらないね。
空気が済んだ山の上...
グレイな岩肌を緑からチラつかせる国...。
シュネーは山の麓から自分の足で登って来た。
.........。
あ、
銀の髪を後ろに纏めて、
パステルピンクの瞳に猫の様に細い瞳孔...
彼女の名がシュネー...
登って来たばっかりだから宿も見つけて無い
....という訳で宿探しを始める。
ちなみに入国は済んでいる...が、
その時に門で働く職員に大層驚かれた。
この山は普通、モンスタータクシーに
運んで行って貰うらしい....
しかし、普通に知らなかったので、
シュネーは足で登って来てしまった.....
帰りは是非利用させてもらおう...
そして大切な事に気づいた。
なんと財布がスッカラカンではないか!
これでは宿を見つけてもなんの意味も無い!
というわけで家巡りをした....
のだが
これもほぼアウト...
仕方無い!
野宿だ!!
念の為に、
法律の本を城門で借りて読んだが...
キャンプ禁止令は無さそうだ。
どうせなら面白いところに張りたいものだ...
まず一番高いところを見てみる。
テントを張るスペースなんて無い...
次に公園の中。
ちょっと雰囲気がイマイチ、
朝直ぐに素振りができるのはグッドか....
そして行き着いたのはキャンプ場、
なんとも良いでは無いか!
開けた空に、
ペグが打ちやすい
ベストコンディションな大地。
これはやはりナイスな場所だ....
まるでキャンプする為の空間だ、
探す理由もあったというもの!
選考理由も妥協七割に気に入りが三割だ。
「ふぅ...」
にしても呼吸の頻度がちょい多い。
空気が薄いんだなこれが...。
一流アスリートとかはこういう所で
毎日毎日トレーニングしているのだろうか...
血中の赤血球の量が
薄い空気に適応するために増え、
標高低いところに行った時に
相対的に血の巡りがパワーアップ...
みたいな感じかな知らんけど。
とか考えている内にテントの設営は完了...
防犯対策上次の朝まで離れられない。
と言ってもとうに日は沈み始めており、
今は最早半分も出ていない。
そして闇に沈んで...
月が顔を出す、と言うより輝きを増す。
そういえば...他にもキャンプ客が居たのだが
彼らが言うには流れ星が見えるらしい!
生まれてこの方、
流れ星を捉えた事ないシュネーは
いつも以上に張り切って
そして夜深く....流れ星が降るという時間...
「時がー来たねー...ふふ」
さあコイっ!
『あ、流れ星!』『綺麗だねー』
『見て流れ星よ』『ひゅるるる...おっと...君が流れ星だったか』『あらもぅ....』
『びーがが...こちらA地点...九時方向に流れ星を確認...確実に捉えたドウゾ』『こちらB地点...同じく確認ドウゾ』
「ながれぼs....虫か....」
『あぁぁぁぁぁぁぁい!!居たぞ!!!』
『おぉぉぉぉぉぉぉ!!速いぞぉ!あっ』
流れ星カウント数 0
どうしてか見えない...。
悲しい...
シュネーは寝た。
『やった!見えた!』
『金!金!金!やったか!?』
『結婚してくれ....』
『もう、あなたったらぁ...』
『びーがが...びー....まだ見えるぞ!?』
『うわーーーい!!』
............。
朝、シュネーは街へ降りた。
何処かで売ってた宝石を10倍にして売り捌き
じゃらじゃら言わせながら宿に泊まった。
次キャンプする時は星の降らない街にする....
と、シュネーはそう心に誓った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます