雪乃

第40話

「全然わからない!バカ!全部雪見のせい!」


「なんで、風俗に入れられたんだよ」


「だから!それは雪見が!」


「雪見さん」


「あ、みるく」


よくここがわかったな。


「姉が見つかった。これ」


「はじめまして。なにか揉めてますか?」


その場はみるくがおさめた。話を整理するため、俺のこと姉のことをそれぞれ話す。


「そんな…雪見は悪くないのになんで逮捕されるの?」


「説明できなかったし…それに実際俺がやってる」


「そんなの知らないでやったのに…紗絵さえさんは?雪見話した?」


「誰それ」


「…雪見のことは、見てくれなかったんだ」


「ねー、まだ?飲み物飲もう?」


この人はなんなんだ?

好きな飲み物を買ってもらった。


「かんぱーい!」


急にパーティ気分に。


「この人は、雪乃のなに?」


「旦那さんなんですけど?それよりその女の子は?雪見のなに?」


「嫁」


「はぁ!?最近まで逮捕されてたのに?」


「最近結婚したし」


「なんで?雪見なんてやめたほうがいい!デリカシーないよ?」


「それは雪乃だろ?この女は自分のことばっかりで、上から目線で、やめたほうがいいですよ?」


「ちょっと!なんなのその言い方!」


「もう、風俗で働いてない?」


「ないよ!というかなんでそんなの…」


「夢で見た。何度も、見たくもないのに!」


「は?夢?ふざけないで、きもい!」


「気持ち悪いのはこっちだよ!」


「やめて!」


「ゆきみさん…落ち着いて」


「雪乃ちゃんの弟なの?」


「そうです」


ちゃんって柄じゃねーけど。

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