第38話

だめだー、わからない!外にいるはずなんだけど…。ちくしょう!力が足りな…


「あ!」


「え!なに!?」


金髪の男の人の手首を掴んでいた。

姉かと思った…


「間違えました」


「ん?どうしたの?」


「え、いや…」


「誰か探してるの?」


「え、はい…」


「俺、財布落としたから、探してるんだ」


「それは大変だ!どのへんですか?」


「わかんない」


よーし、探すぞ!とりあえず、病院周辺を歩く。しばらく歩いたけど、全然見つからない。


「病院の中かな?」


「え、病院行きましたか?」


「うん」


それなら話は早い。受付で聞くことにした。


「財布の落とし物ありますか?」


河西雷かわにしらいって名前書いてあるんすよ」


「これですか?」


皮の財布に名前入りの加工がしてあった。


「そー!それ名前俺でしょ?ありがと!」


よかったあった。


「見つけてくれてありがとう」


「いえ、なにもしてないです」


「なんか飲む?」


「え」


「買ってあげる!コンビニあるよ!」


手を引っ張られた。コンビニって、この辺全然道がわからないけど、どこなんだ?帰れるか?

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