第22話

みるくは帰ったら寝てたりして。まーいいや。


「なー、雪見」


「なに」


「掃除しながら見るなよ」


携帯で動画を見ながら掃除しても別にいいじゃん?


「隼人、これまじで女の子気持ちいの?」


「知らん!俺は男」


「そうだよなぁ」


相談する相手間違えた。兄貴に聞けばいいけど、いないし。


帰ってから、隣の部屋の障子を開けると寝ていた。まぁいいや。もう寝るか…閉めよう。


[ゆきみさん…]


あれ、起きたみたい。障子が開いた。


「これ、買ったんですけど…」


みるくの格好は寝巻きではない。部屋は暗いが、月夜で見える。水着着て寝てたってこと?


「豪華な感じ?」


「あ、あの…」


[脱がして下さい!]


「いいよ?こっちきて」


「は…はい!」


みるくは目の前に座る。

どれどれ…ん?これどうやんの?


「背中くすぐったい…あっ」


[声が出ちゃう…みんな寝てるのに…]


「手元狂ってごめん」


よし、やっと外れた。さて、触るかー


「あっ!や…」


「みるく、いつもの声と違うんだけど?」


「ゆ、ゆきみさん…声出ちゃう…」


「じゃあ、キスしとけばいい?」


[え、ええ…!?ちょっ…苦しい…無理…]


「うーん、ここ離れてるし大丈夫じゃない?苦しいんでしょ?」


[キスしてたら気持ちいいから、どうかなっちゃう!]


「どうかなったらいいんじゃない?」


「え!な…」


[押し倒されてる!]


「寝た方が楽でいいと思うよ?」


[きゃー!ゆきみさんかっこいいよー]


「うるさい」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る