第6話 状況整理
研究所に向かって早数分。足場が悪いのは当然だけど、どこを見てもクレーターのような穴が無数に広がっていた。
「あの、今回の事件でわかった事を教えてくれないですか?あまり良い思い出があるわけじゃないですけど、あんな町がこんなになるのは何か原因があると思うんですけど」
「わかった事、は言えないけど、言える範囲でいいなら話すよ」
「言える範囲、ですか?」
「そ、言える範囲。わかった事なんて、極々一部だからね。それは独断じゃ、決められないよ」
「そうなんですか」
僕達は道とは言えない道を歩きながら話を続けた。
「わかってはいると思うけど、今回の事件は噂の町が消失する事件に関係がするって事くらいはわかると思うんだけど、何か違うところがあるんだけど、わかるかな?」
「何個も小さい感じで一つの町に起きてるって事ですか?」
「それもあるんだけど、もっと根本的に違う件だよ」
「僕が呑まれてないって事も違いますもんね」
「そうだね。もっとはっきりしてるよ」
「…わからないです」
「正解は…存在しないはずの生き物、だよ」
「存在しないはずの生き物、ですか?」
「そう。ニュースでやってなかった?みたことのない植物や生き物が近くで確認された~、とか」
「確かにやってましたね」
確かに朝のニュースで言っていた事を思いだし、周りを見た。確かに見た事のない植物や生き物がいない。
「だから、自然現象だけど条件が違ったか、それとも犯人となるやつがいて、そいつが作戦を変更、次の段階にいったか、自然現象を元に誰かが作ってこの世界を壊そうとしているのか。まぁ色々あると思うけど、そこらへんはわかってないから、気にしなくていいよ」
「そうなんですか」
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