第31話 新たな力『レプリカ』

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【2023/01/09メンテナンスのお知らせ】


能力値上昇の表記で倍率上昇を【×1.3倍】を【×130%】に変化させました。2倍の場合×200%、3倍の場合×300%になります。

本来の書き方なら【(元数値×130%)+50】こういう書き方が数学通りになりますが、分かりにくいので%上昇は元の分だと読んで頂ければなと思います。

※カード枚数が増えていくのでステータスニキの出番増えます※

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「今まで失礼なことを言って大変すいませんでしたああああ!」


 顔を真っ青にして土下座する花音さん。


「い、いやいや! そこまでしなくても!?」


「まさか魔石採取をいとも簡単に行える神様・・だとは思いませんでしたああ!」


 魔石採取だけでそこまで!?


 土下座している花音さんに六花と凪が近づいて肩を叩いた。


「花音さん…………その気持ち凄く分かります…………」


「ケントくん……神……うん……分かります…………」


 二人とも!? 目から光が消えたよ!?


 魔石採取の悪夢にうなされる時もあると話していたから、あの時の魔石採取は余程堪えたんだな。


 僕としてはそんな凄い事をしているつもりはなかったけどな…………。


 女の子が三人土下座しているからか、周りの冷ややかな視線が集まる。


 それに目の前に大量の魔石が置かれているから、他所から見たら何か危ない集団だと思われかねない。


「三人とも。そろそろ起き上がってよ~!」


 魔石を収納する。大勢の目があるが、そろそろ気にしなくていいと言われたからだ。


 というのも、アルカディアに所属しているから普通の買取センターにはもう行かないし、凪がいるパーティーとしても噂が広まっているから強い凪とアイテムボックスを持ったポーター栞人として名が広まっているはずだ。


 ようやく起き上がった三人は僕を見つめることなく、三人で見つめて無言の笑顔で何かを語り合った。


「はぁ……さて、花音さんはこれからうちのパーティーに入りますか?」


「もちろんです。まさか一番弱いと思っていた栞人さんがこんなにも凄い方だったとは思わず、自分の見識の低さに呆れています。これでも本は沢山読んでいるのに、触れずに魔石を採取できる神様がいるとは…………」


「神様じゃないです! ごほん。たしか花音さんも僕達と同じ歳でしたね? ではこれからメンバーとして硬い言葉はやめにしよう」


「え、えっと…………花音をお前呼びして支配したいとか!?」


「違うわ!」


 ううっ。また思わずノリツッコミが!


「僕は花音と呼ぶから、ケントと呼んでくれ」


「!? だ、だ、男女が名前で呼び合う……つまり…………愛人!?」


「!? つまり、私とケントくんも愛人?」


「違うでしょう! 凪も変なのに乗らないで! もう狩りに行くぞ!」


 花音がパーティーに入ることで、今までのパーティーの雰囲気が一気に変わってしまった。


 凪も六花も受け入れているから明るいパーティーになってきたと思う。


 今まではどちらかと言えば、毎日黙々と狩りを続けるだけだったからね。


「では花音にもパーティーを送っておくね」


「は~い」


 ステータス画面の裏側に『リーダー:田中栞人』と共に『メンバー:田中六花、綾瀬凪、栗原くりはら花音』が記入されたのを確認した。



 ――【パーティーメンバーが規定値に到達したため、スキル『カード』が発動しました。】



「うおっ!?」


 いきなりのアナウンスに驚いてしまって情けない声を出してしまった。


 当然だがメンバーのみんなも足を止めて僕に注目する。



 ――【新たなスキル『カード・レプリカ』を獲得しました。】



「なんだか新しいスキルを獲得したぞ!?」


「え!? にぃってレベルアップしてないよね?」


「ああ。どうやらパーティーメンバーが三人になったおかげで獲得したみたいだ。ちょっと中身を調べるから待ってくれ」


 早速ステータス画面のスキル欄に書かれている『カード・レプリカ』を選択した。



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 『カード・レプリカ』


 登録中のパーティーリーダー及びメンバーが装着しているモンスターカードのうち、一番目に装着しているモンスターカードの効果がパーティーリーダー及びメンバー全員に効果をもたらす。スキルの付与及び選択は自由に選べる。

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「ぬおおお!?」


「ど、どうしたの?」


「また凄いスキルを手に入れたかも知れない…………」


 念のため周囲を見回して他人がいないことを確認する。


 それを見た花音が声をあげた。


「周りに盗み聞きしている人はいないよ? 私のスキルで周囲探索というのがあるから心配ないよ~」


 弓使いは弓を構えている間に無防備になるから、周囲を感じとるスキルを持っていても不思議ではない。


「分かった。今回獲得したスキルは、無条件で僕とパーティーを組んだみんなが、一番目に装着しているモンスターカードの効果が全員に行きわたるという、とんでもないスキルだよ」


「えっ!? ――――――本当だ! ちゃんとステータスに力が20も上昇しているよ」


「凄い! 私も力と器用に20ずつ上がってる!」


「僕と六花が装備しているゴブリンカード+の効果だな。それに凪と花音が装着しているカードも僕達に恩恵があると思う」


 それを聞いた凪と花音がステータス画面を操作し始める。


 ステータス画面が他人には見えないから、操作している姿は何もない場所を指で押している変な人にも見える。


 それに視線が目の前の画面に集中しているから、普段見れない視線や表情が見れる。


「ケントくん。みんなに付与するモンスターカードは私達が好きに選んでいいかな?」


「もちろん。そうしてくれると嬉しいよ」


 二人とも頷いてそれぞれモンスターカードを操作し始めた。


「よし、これで私の分は終わりね」


「私も~」


 二人が選んでくれたカード――――それはとんでもない効果をもたらした。


「ええええ!? 力と素早さが――――――――50ずつも上がってる!?」




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 名前:田中栞人

 才能:カードコレクター


 加護:聖域


 レベル:15

 魔素 :3

 力  :15×130%+114=130

 器用 :15×130%+ 68= 80

 素早さ:15×130%+ 50= 70

 魔力 :0


 武器 :鋼鉄の長剣+(攻撃力+130)

 防具 :なし

 装飾品:なし


 カード:ゴブリン+

 カード:ゴブリン+

 カード:ゴブリン+

 カード:ゴブリン+

 カード:ゴブリン+


 アクティブスキル:

 『カードスラッシュ』『採取ノ極』


 パッシブスキル:

 『カード』『アップグレード』

 『カードリンク』『カード・レプリカ』


 パーティーメンバー:

 『田中六花』『綾瀬凪』『栗原花音』


 カードホルダー:

 ゴブリン×4、ゴブリンアーチャー×2

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