第9話 幼馴染は病んでいる

「サーシャ、とりあえず西に向かってくれ。森を抜けて国から脱出しよう」


俺は馬車の中からサーシャに指示を出す


「了解!無事に脱出できたら、聖女様と同じことしてよね!」

「聖女様とは何もしねえよ」

「嘘つき!幼馴染は何でもお見通しだぞ。あたしも後でかわいがってよね!」


まあいい……

いざとなれば適当に誤魔化すか。


「アルフォンス……早く」


聖女様はとっくに出来上がっていた。

顔を紅潮させて、惚けている。


「わかりました……」

「声は出さないから」

「出してもいいですよ」

「え?いいの?」

「サーシャなら気にしませんから……」


どうせバレてるなら、聖女様の喘ぎ声を聞かせて、サーシャにも興奮してもらおうじゃないか。

我ながら歪んでいると思うが、聖女様もサーシャも、少し病んだシチュエーションが好きなんだ。

糞サイコ令嬢、リーリエの影響だな……と俺は心の中で自嘲した。


「もう入れちゃって……」


聖女様は後ろを向いて、馬車の腰掛けに手をついた。

それからローブを捲り上げて、尻を突き出した。

白くて丸いたわわな尻が、馬車の振動で揺れている。

動物の交尾みたいで、背徳感があった。


「思いっきり、激しくね。今日は嫌なこと、全部忘れたいから」


聖女様は婚約破棄されて、追放された。

辛い現実を忘れたいんだろう。

正直、今日はずっと走り続けてきたから、俺はかなり疲れている。

でも、孔雀のように尻を振って、俺を必死に誘ってくる聖女様に、応えてあげないと。


「アルフォンス!早く、早く来てよぉ!」

「はい。ただいま参ります」


惚けた顔で尻を振り続ける聖女様を見ているのも楽しいが、そろそろ限界のようだ。


俺は皮の鎧を脱いで、ズボンを下ろした。

聖女様の腰をしっかり掴んで、狙いを定める。

激しく揺れている馬車の中だ。

さすがの俺も、入れるのが大変だぜ……


「はあはあ……ああん!アルフォンス!もっとおおお!」


相変わらずの大絶叫。

まるでドラゴンの咆哮じゃないか。

サーシャにも、しっかり聞こえているはずだ。


「いいなー!聖女様は!幼馴染も入れてほしいなー」


馬車の外から、サーシャの笑い声がする。


「アルフォンス!あたしも混ざりたいよー!」

「はあはあ……すまん。お前は御者を頼む。後で必ずしてやるから……」

「ダメよ!アルフォンス……私一筋だって言っていたじゃない!ダメダメ!他の女とするなんて絶対にダメ!」


俺は剣を深く突いた。


「あああん!はあはあ……ダメよ……」

「聖女様、お許しください。サーシャは仕事を捨ててまで協力しているのです」

「はあはあ……じゃあ私にしてるところ、見せてちょうだいね。何をしてるか、全部見せてもらいますから!」



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