短い髪には少しだけ白いものが混じっている。濃紺のシャツは華奢な体をより小さく見せている。
すごくいいです! 情景がありありと浮かんできました。このような文章を読んでいると小説っていいな、と改めて思い知らされます。兄も自分が社会から疎外されているかもしれないと不安に思っていたんでしょうね。でも家族に合わせてくれると聞いて、どう思ったのでしょうか。嬉しかったと思いますが、兄としてはまだ不安はあるのかもしれないですね。
次も読んじゃいます!
作者からの返信
細かいところまで見て下さって嬉しいです。端的な表現ですが、少しでも礼一郎の人生を想像できたらと思っていました。
礼一郎には自分の店というテリトリーがあって、そこを通じて社会と繋がりを持っているということでしょうね。でも真二郎には別の社会生活がありますから、そこは線を引くところがあったのかも知れません。微妙なところですね。
本当に、うまいなあ。
これは素晴らしい作品になりそうですね。弟の戸惑い、兄の持つ後ろめたさ、すべてが凝縮されている気がします。
作者からの返信
雨さん、コメントありがとうございます。なんとも嬉しいお言葉、光栄です。
文字制限の中で色んなものを最小限に抑える必要がありましたが、それぞれの心情を凝縮していると感じて頂けたら何よりです。
兄がしっかりご飯を食べている様子を見たとき、真二郎が意外な風に思ったところが印象的でした。
礼一郎の見た目からも苦労はあったのだろうなと思いつつも、気が楽になった部分もあるのかなと。それとも気にしている場合でもないのかもしれませんが……。
作中に直接関係ないのは分かっているんですけど、「ギターケースを抱えた二十代半ばぐらいの青年」が気になりました。礼一郎の恋人……? ヒモなのかな……。それとも夢を応援してあげている、とか?
礼一郎が良いと思っているならいいのですが、悪さをする人じゃないことを祈ります。
作者からの返信
彩霞さん、こちらへお越し下さりありがとうございます!
第2話は特に兄弟の変化とか、お互いをどう思っているかを匂わせているつもりですので、こういう細かいところに注目して頂いて嬉しく思います。仰るとおり、白髪で苦労のあとを出しつつも、礼一郎が自分らしく暮らすことができているのを食べ方に出したかったです。
20代の青年も、礼一郎の日常を感じさせる存在として出しました。彩霞さんのご想像の通りですが、これは礼一郎の弱さの部分かも知れませんね。この場面を白けた目で見ている真二郎という図も書きたかったです。
最後までお読みくださり、あたたかい評価も頂戴して光栄です。本当にありがとうございました!m(__)m