第3話寝言 戯言 大歓迎


人間とは何とも不思議な思考を持つ生き物だ


昨日は 人を少し理解できた そう思っていた


眠りについてみれば 夢に溺れ 年を食い


今では人間の事など 何も知らぬ


小さな人間もどき


忘れては理解を示し 進んでは戻る


理解を示しては忘れ 戻っては進む


何とも滑稽であり 素晴らしい


不思議といえば この世に不思議ではないものではないが


この人間もどき まだ生きている事


それが一番の不思議に思えない事もない


余程の悪運を誰かれから授かったのだろう


「人を少し理解できた」などと寝言を言ってる間はまだ良い


戯言を言った所で 誰も信用しないのだから


この人間もどき


どうも戯言が好きなように思えてならない


恐らく生が尽きるまで戯言を言い続けるように思える


この人間もどき それも面白かろうと少し微笑む

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