第7話 : VS 空からの贈り物!

 音を立てて回った鍵は、扉の解錠という役目を果たしポリゴンの泡となって消滅した。


 これより奥のエリアには、何が待ち構えているのか。

 お宝か、新しいダンジョンの鍵か、それとも新たなボスか。


 どの選択肢にしても、開いた扉を前に引き返すという選択肢は有り得ない。ハチとトトは視線を合わせ、静かに――楽しそうに頷いた。


「行こう!!」


 止まることを知らない彼女は、その大きな扉の先へと踏み込んだ。



――ギギギギギ……バタンッ


 ハチが扉の縁を踏み越えると、扉は重々しい音を立てて閉じてしまう。


ーーーーーーーーー【警告】ーーーーーーーー

    ログアウト不可エリアです

ダンジョンをリタイアすると死亡扱いになります

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 扉が閉まると同時、ハチの目の前に赤い警告表示が現れた。


「色が怖いって。もっと普通に表示してくれても良くない?」


 ただの警告表示。

 そもそも引き返すつもりがないハチにとっては意味の無い警告だが、真っ黒な背景に真っ赤な文字で記された画面には、ゲーマーハチ、つい背筋を震わせる。


 この辺りの表示に良い思い出がない。そもそも、警告表示に良いも悪いもありはしない。ただの警告である。


「警告って、引き返せない状況で出すものじゃないよね?」などという正論は、無粋なので遠慮願いたい。


 顔を振って切り替え、松明の灯りを頼りに先へ進む。

 壁に触れると、ひんやりした感触とは別に、明らかに今までとは違う肌触りに意識を向ける。


「ここ、遺跡?洞窟じゃないんだ」


 先程までは自然的な岩特有のゴツゴツした不統一さがあった。しかし、この通路の壁は規則性を持って並べられた四角形の岩が隙間なく積み重ねられた、人口物の質感。


 動きやすいと捉えるか、窪みや横穴といった回避場所が無くなったと捉えるかは……そのプレイヤーの戦闘スタイルによって変わるだろう。


 少なくとも、この先で出会う戦闘では少し注意が必要である。


「うーん、相変わらず足下しか見えないし……どこまで進めばいいんだろう」

「キュウ?」


 ハチの呟きに、肩で休憩中のトトが首を傾げる。

 視界が悪いというダンジョン探索。そこに加えてモンスターの気配がない。不安は緊張となり、緊張は集中力を削いでいく。何も起こらない時間が長いほどにその緊張は余裕となり、余裕が油断を呼ぶ。


「トト!この先に広い空間があるよ。行ってみよう!」

「キュア!」


 油断大敵。


 未知のダンジョンで、見知らぬ空間。

 本来ならば慎重に侵入するべき場面であるにも関わらず、ハチはそれなりに油断していた。何も考えず、その空間に足を踏み入れたのだ。


――ガコン


 侵入した瞬間、なにかのギミックが動き出す。


「やべっ」


 ハチがそう漏らすのと、その空間に灯りが灯るのが同時。彼女は咄嗟に武器を手に取り、半歩後ろに下がって警戒する。


 突然の明るさに目が眩み、片手で目を抑える。数秒の刻、慣れてきた眼を開けて周囲を見渡した。

 そうして顕になったのは、先程の洞窟にも劣らない広々とした空間の全容。


「…………へ?」


 特徴的なのは2つ。

 ひとつはその空間が巨大な円柱の中であったこと。


 もうひとつは、その部屋の中央に鎮座する何か。


「あれって……宝箱、だよね」


 ただの宝箱である。

 皆さんがご想像するような、あの、赤と金の装飾がされ、見る人を魅了しつい開けたくなる、


「って、誰が開けるかァァ!!!どっからどう見ても怪しいでしょ罠でしょ!!いかにもどころの話じゃないよ。怪しさ120パーセントだよ」


 想像の中で宝箱に手をかけたハチ。

 独りノリツッコミもいいところ。油断していたハチも、そこまで阿呆ではなかった。


「……え?バカにしてる?ここまで来たプレイヤーを嘲笑ってるの?」


 状況が上手く呑み込めず、音のないただ広いだけの空間で呆然と立ち尽くす。だが、そこはゲーマー。

 素早い脳みその回転力で、徐々に状況の分析を開始する。


「待って。ここに入る扉は閉まっている。それにここまで一本道だった。この部屋に別の道もない。つまり……」


 結論にたどり着いたハチは、改めて眼前に鎮座する怪しさ満点の宝箱に目を向けた。


宝箱あれが、ここのボスってこと?」

「キュゥ!!」


 そんな単純な結論に応えたのは、一匹の力強い鳴き声だけであった。



「トト、準備はいい?開けるよ?開けちゃうからね」

「キュッ!!!」


 宝箱の蓋に手をかけて、いつまでもグダグダと引き伸ばすご主人様に、トトのはよしろという声がする。


――ギギギギギ


 見た目に反して重苦しい錆び付いた音を響かせて持ち上がった蓋の下から――


「ケケケケケケケッッッ」

「うわぁっ!?そっちからなの?!!」


 不気味な音はハチたちの頭上から、宝箱を踏み潰さん勢いで落下してきた。危うく踏み潰されかけたハチは、トトを抱えてなんとか影の外まで避けていた。


「あ、危ない……。どうして宝箱からじゃないんだよね!?」


 驚きびっくりで、ハチは日本語を落としてしまったらしい。


 重たい地響きと先程までハチがいた場所を踏み潰して、そこにはハチの数倍の大きさがある箱(?)が立ちはだかっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  【BOSSEnemy】ドールズミミック

     推奨レベル 36

     推奨人数  10

※警告 プレイヤーにはレベルが低すぎます!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 眼前に現れるボスモンスターの情報。

 先程のコウモリよりも数段レベルが高い。コウモリでハチもレベルが上がっているとはいえ、やはり圧倒的に不利。まして、推奨人数は増加している。


「通りで無駄に広い部屋が用意されていたわけだ!ぼっち……ではないけど、少人数には厳しいかもっ?!」


 まずは距離をとる。

 トトを肩に乗せ、できる限り中央のミミックが視界に収まる場所に退避。全体像を把握しなければ、攻撃のリーチも測れない。

※リーチ : 攻撃が届く範囲のこと


「色は赤じゃなくて黒。ミミックって言えば、宝箱の中に何かが入っているパターンか、箱そのものが本体のパターンかで攻略法が違うんだけど……」


 目の前のミミックは、明らかに箱。

 床との接地面からは微かな金属のこすれる音。箱の一部は錆び付いて塗料が剥がれている様子も見られる。


 極めつけは、箱の蓋の隙間からこちらを覗く二つの紅い光。


「中身パターンかな!」


 恐らく、こいつは中身にいるミミック本体が宝箱を動かしているモンスター。この場合、ガワに攻撃を与えてもダメージは入らない。


「小さければ、箱を壊すのがセオリーなんだ……よなぁ。あれじゃ破壊どころか中身に近づけないよ」


 そう。

 ガワに攻撃が通用しないということは。何とかして目の前にそびえる巨箱の中身にたどり着かなければ倒すのは夢のまた夢。


 それだけに留まらず、相手はボスモンスター。

 つまり敵。


 擬態するモンスターだが、既に存在が知られている相手に対して取る行動は一つだけ。


「ケケケッ」


 再び不気味な笑い声がして、巨箱の蓋が2た。


 中から現れたのは――


「す、スライム?」


 薄い白、ほぼ透明の触手が2本。

 それぞれが器用に裂けた宝箱の蓋を盾のように持って、箱の中からうねうねと宙で揺れる。


「――っ!!」

――ジャストパリィ


 おちおちと観察する暇もなく、触手に引っ付いた蓋の片方がハチ目掛けて放たれる。いや、打ち付けられた。


 咄嗟に武器を合わせ、迫る蓋の角に当てて弾く。

 ジャストパリィの恩恵もあって無傷だったハチだが、あと一歩判断が遅れていたら正面衝突だった。


「――っぶない。いきなり攻撃って、まだ本体拝めてないんだ……けどねぇっ?!!」


 一撃防げたからと言って立ち止まってはいられない。蓋を持った触手は2本あるのだから。


 地面を踏み締め身体に加速を促しとにかく前へ。


 数刻前までハチのいた場所に、遠慮のない触手のうねりが床にめり込む。


 とりあえず、動き続けていれば命中率はそこまで高くないことを知る。ハチは箱の周りを旋回して他の行動を待つ。


 ミミックは体の向きを変えることなくハチを狙い続ける。ズドンっ、ズドンと、円柱の空間が揺れる。


 何周か回った後も、特に行動が変わらないミミック。


「……行動変化は体力ってことかな。それとも――距離かも!!」


――ジャストパリィ!


 突如足を止め、迫る蓋を弾く。


 もう片方の蓋も同じく迫ってくるが、その蓋をジャンプで回避。地面にめり込んだ蓋の端を蹴飛ばして、ハチはミミックに向けて駆け出す。


 背後で復活した触手が動き出したが、その時には既にハチの足はミミックを見上げる位置まで移動していた。


 そのままミミックの側面を蹴りあげて大きく頭上にジャンプして、

――シェルステップ


 さらに高く空中を踏み締め飛び上がる。

 目前に宝箱から伸びる触手の腕が。


「その腕いただき!!」


 巨大な蓋を操るだけはあり、触手の腕もなかなかの太さ。先程までの短剣では効果がないと武器種を変更し、片手剣に持ち替えて腕を切断……


「うげっ、太すぎるよ!!」


 残念ながら、切断失敗。

 空中で威力が落ちていたのもある。しかしそれ以上に、予想以上に、密度が濃くて刃の通りが悪かったのだ。


 鈍い斬撃の感覚を手に、ハチは宝箱の縁に着地する。


「とはいえただでは終わらないんだから。巨体の正体を暴いてやる!」


 そう言って箱の中身を覗き込むと――


「ケケケケケケケケケッッッッッッ」


 目が、合った。

 深淵をのぞく時云々と言うが、実際に下をのぞきこんだ時に何者かと目が合う感覚は、背筋に冷たいものを感じざるを得ない。


 ましてそれが、巨大な2つのであれば、なおのこと。


「き、きもちわるっ!!」


 ミミックの正体は、巨大な眼球……なんてことは無く。

「やっぱりスライムだったね。どうやって僕らのことを見つけているのかと思ったけど、あれはなんの目玉だろう」


 別の生物の目玉を取り込んだ、箱の下部を埋め尽くした巨大な一匹のスライムだ。


 二階建ての一軒家ほどある大きなスライムに、車一台分の目玉がふたつ埋め込まれ、ゆっくり蠢く姿を想像して欲しい。……気持ち悪いからやっぱりしなくていい。


 とにかく、そんな異様な姿をしたミミックの正体が、ここで顕になったのだ。


「弱点はあそこっぽいなぁー。でも飛び込むのはリスキーだよね。トト、ここから燃やせたりする?」

「キュアア!」


 コウモリにも通用したあの火力ならば、目の前の巨大なプルプルにも効果があるかもしれない。

 そう考えて肩のドラゴンに問いかける。


 頼もしい返事を聞いて首を廻らせると……


「うやっ」


 奇天烈な触手の数々が、箱の中からハチを連れ去ろうと這い出てきた。スライムの割に素早い動きに、ヘンテコな悲鳴が口から漏れる。


「一旦退避だ!」

 情報が手に入っただけ儲けもの。


 ハチはミミックから距離をとるために箱の縁から飛び降りる。


――シェルステップ


 落下ダメージを直前の空中ジャンプで防ぎつつ、鮮やかな宙返りを披露。既に見切った触手攻撃ならば、大した驚異にはならない。


「ふふん!本体が中央あそこから動けないなら、いくらでも作戦はあ……る…………から」


 余裕と油断をミキサーで混ぜ込んだ大層なフラグ建築。


「そ、そ、そそ」


 その回収は呼吸をするより早い。


「――空飛んでるんだけどぉーーー?!」


 そもそも、ミミックは頭上から登場した。

 プレイヤーが宝箱に手をかける瞬間を待っていたのであれば、ミミックは一体どうやってあの場所に隠れていたというのか。

 少し考えれば分かること。


「あれは浮遊?!ちょちょちょ、あっぶないっ!」

――ズドン


 空中浮遊でハチの真上に移動した直後、その巨大な箱でハチを押し潰すべく物理法則じゅうりょくを味方に付けて襲いかかる。


「ひええぇぇぇぇ」


 あと一歩の話では無い。

 一瞬でも走る速度を落とせば終わり。


 幸いにして、広すぎる空間故に旋回して速度を落とさず走り続けることは可能。但しそれも、スタミナがゼロになるまでの間だけ。


「あんなので潰されたらペラペラになっちゃうよ!!ペラペラの妖怪だよ!一反木綿だよぉ!!」


 訳の分からないことを叫びながら、ひたすらに地面を駆ける。随分と余裕そうである。


「あれじゃ攻撃なんてできないよね?!落ちて来る時に合わせて跳ぶ?いやいや、動きを停めたら潰されちゃうって」


 動きながらでは考えも上手くまとまらない。

 声に出して少しでも脳みその回転を促す。


「せめて底面に窪みでもあれば……って、そんなの確認してる暇ない!」


 チラリと背後を一瞥すれば、ものすごい勢いで迫る宝箱に恐怖する。


 あれが元のスライムのように球体であれば、少し避けるだけで簡単に回避出来ただろうに。

 または壁に凹みでもあれば。


 そんな望みも、ただひたすらに円形で広い以外何も無い壁面に打ち砕かれるのみ。最後の希望だった入ってきた通路への穴も、いつも間にか消えている。


「もー!この部屋なんで円形なの?!って言うか、だったら宝箱も円柱で良くない?!」


 反撃の糸口が見つからず、次第に文句が飛び出してくる。もはや八つ当たりにも等しい。


 ――だが。


「――円形?四角?」


 その文句の中に、ヒントがあった。

 ミミックの動きを封じるための、最大にして最高の攻略法が。


「それで部屋が丸かったんだ!!」


 絶対無敵、理不尽な強さ。

 そんなもの、ゲームには存在しない。何かしら、開発側が遺した攻略法がある。当たり前だ。最強の存在ほど、プレイヤーはのだから。


「トト!反撃の準備だよ!」

「キュッ!」


 トトに笑いかけ、ハチは壁に向かって走り出す。

 自ら逃げ道のない壁に向かうハチは、決して自暴自棄なった訳では無い。その眼には、確信を持った鋭利な光が宿る。


 壁際に張り付き、これ以上進めないところで振り向く。視線の先からは、無機質な箱がハチを倒すために迫る。ハチの頭上まで移動して、その質量で踏み潰し……


――ガンッ


 鈍い音が響く。

 ミミックが落ちた音では無い。箱はまだ、ハチの目線の斜め上を浮遊している。ハチの真上までは数メートルの余裕がある。


 しかし、それ以上進む気配がない。


「そうだよね。円と四角。だよね!!」


 それは至極必然で、当たり前の関係で、だからこそ見落としていた形。円形の中に入っている四角形は、壁に張り付くことが出来ない。


 壁に張り付いてしまえば、押し潰すには向きを変える必要がある。角を使った、狙い撃ち。


――ズドンッ


 避けるために巨大箱1辺分の距離を走らなければならない通常と違い、潰される判定幅は1メートル程度。


――シェルステップ!!


 その程度の回避、ハチは目を瞑っても可能だろう。


 壁と箱の壁面を利用し、落ちてきた箱と入れ替わるように跳ぶ。箱の蓋が割れて、再びあの目玉と対峙した。


「トト、縮獣化解除!火炎ブレスだ!!」

「キュゥゥガアアアァァァ!!!」


――火炎ブレス・強


 ミミックの頭上で、真っ赤な羽が花開く。


 ミミック以上の巨体から放たれる灼熱。


「ケケッ?!」


 驚きの声を出し、蓋を重ねて防御行動に変化。


「防御はさせないよ!!」


 箱の縁に着地していたハチはそのまま箱の中に飛び込む。壁を蹴れば、重力にさらなる加速を促す。


「眼がそんな上部に着いているってことは、弱点ってことだ!!」


――ヒットフォーカス

 "クリティカル!!"


 自然界の物理を味方にできるのは、モンスターだけではない。ハチの高速落下で威力の増した落下攻撃が、スライムの柔らかな装甲を貫き、防御不可の目玉へと突き刺さる。


 淡いポリゴンが散り、足元のスライムが痛々しく震える。だが、ハチの攻撃力では即死には届かない。


 残念、想定済みだよ。


 ハチは突き刺さった剣を放置して、すぐさま壁際から跳び上がる。


 直後、頭上から降り注ぐは灼熱の炎。


 目玉にダメージを与えたことで、防御が緩んだのだ。

 それでも完全には落としきれず。半分を蓋の盾で守っている。


「さすがに強いなぁ。でも!」


 ハチは、インベントリから1本の剣を取り出した。

 忘れてはならぬ、ハチが手放した下方の剣はスキル産である。初期から持っていた全種類の初期装備が残っている。


 一度も出てこなかった初期装備のブロンズ大剣を握りしめ、炎を防ぐ触手へと跳ぶ。空中で身体をひねり、全身全力で蓋を持つ触手に叩きつけた。


 片手剣よりも深く、しかし切断には届かず。


 あと2秒。


「まだだ!」


 触手にめり込んだ大剣を手放して、その大剣を足場に上空へとジャンプ。


 あと1秒。


 さらに触手を踏み台に壁際へジャンプ。


「ここだ!!!」


 身体を反転させ足を上空に。

 頭を大剣側に。


――シェルステップ!!


 空中を踏みしめて、ハチは刺さった大剣に飛びついた。

 再び加速したハチの重さが大剣に加わり、めり込んだ大剣が触手を斬る。


 すると、支えを失った蓋が物理法則に従って落下を開始する。ハチはすかさず落ちてきた盾に掴まると、共に落下を始める。その速度はトトのブレスの威力も相まってより速い。


 このままこの蓋をスライムにぶつけようという算段か。


「ケ……ケケケ」


 だが、覚えているだろうか。

 先程までハチを苦しめていた落下攻撃。


 あれは、スライムのスキルによる浮遊だったではないか。


「――?!」


 蓋が空中で止まる。

 ミミックの箱は現在床に着いている。

 つまり、浮遊の選択権が残っていた。


「……なんてね。知ってるよ!!」


 ハチはニヤリと笑い、逆さになった体勢から蓋を蹴る。狙いは下方に刺したままの武器あれ


「よっ!」

 可愛らしい掛け声で空中で向きを変え、少し飛び出した剣の柄を踏みつけた!


――ヒットフォーカス

 "クリティカル!!"


「手放した剣も、一定時間はそのまま残る!仕様が変わってなくて良かった」


 満足気にドヤ顔するハチ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  【BOSSEnemy】ドールズミミック

       討伐完了!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ミミックのHPは――遂に全壊していた。

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