第63話
※一応R18にしておきます。
「上半身だけだったら、見ても、いいよ……」
直接胸を触り始めてから2ヶ月が経過した頃、杏子が突然そう言い出した。
その日もパジャマのボタンを外して中を見ないようにしながら、杏子の胸の柔らかさと愛らしい反応を堪能していると、杏子がもじもじし始めた。
「どうしたの? 恥ずかしいの?」と訊ねると、杏子は「恥ずかしいのは恥ずかしいんだけど」と前置きをして、上半身だけなら見てもいいと恥じらいながら僕に告げたのだ。
「恥ずかしいんじゃないの?」
「恥ずかしいよ。恥ずかしいんだけど、その……琉希にもっと色んなところ触れてほしいし、もっと色々な触り方して欲しくて」
ベッドの灯りだけでもわかるくらい、真っ赤になって、杏子はそう言った。
「じゃあ、脱がせるね」
僕がそう言うと、杏子はされるがままにパジャマを脱がされて、ベッドに横たわった。肌もすべすべで色白で綺麗だな。胸、思ってたより大きいかも。それに、腰もくびれがあって、すごくそそられる。
「杏子、触るからね。いつもと違う触り方、してもいい?」
「うん、いいよ。琉希の好きにして?」
杏子は頬を薔薇色に染めて、可愛いことを言い出した。
「いいの? 本当に僕の好きにしちゃうよ?」
「いいの。琉希のしたいようにされたいの」
あれ? 杏子ってこんなこと言う子だったっけ? 不思議に思っていつもみたいに胸を優しく揉むと、「ああっ」と可愛い声が漏れてきた。ああ、間違いなくこの声は、この反応は杏子だ。
僕は嬉しくなって、キスをした。最初は啄むようなキス、それから段々と深いキスに変えていく。
「はあ、はあ」
キスが終わって息をする度に、杏子の綺麗な胸が上下する。ああ、早く触れたい。
でも、今日は違う触れ方をするんだ。
僕は杏子の耳の裏に舌を這わせた。「あ、ん」と甘い息が聞こえてくる。
「杏子、気持ちいい?」
僕がそう訊ねると、「うん、すごく気持ちいい」と素直な感想が返ってくる。すごく可愛い。耳たぶを軽く喰んだり、甘噛みしたりすると、また甘い声が聞こえてきた。
「杏子、今日は声、隠そうとしないんだね」
「琉希が抑えちゃダメって言うから……」
僕が言うと、杏子は気まずそうにそう言った。いつも隠そうとして、その度に僕に両手を外されるのに、今日はなんか積極的だな。
「うん。声聞きたいから、我慢しないでたくさん聞かせてね」
その後も、杏子はたくさん甘い声を出して、僕に応えてくれた。首筋を舐めたり、下着で隠れるところにキスマークをつける度に反応してくれて、本当に可愛すぎる。
胸に顔を埋めると、杏子はビクッと身体を動かした。
「どうしたの? 杏子」
「あっ、そこで喋らないで。息が胸にかかって……」
「ふーん、感じてるんだ」
「ちが、くないけど」
杏子がそう言ってる好きに、右胸を優しく揉み、左胸の先を口に含む。
「あ、それ、初めて……」
「そうだよ。杏子が脱いだ時のために大切に取っておいたんだよ」
そう言って、左胸の先を舌で転がすように舐めて反応を見てみると、杏子は気持ちよさそうに乱れていた。
「ここ、こうされるの、気持ちいいの?」
「なんで、そんな恥ずかしい質問してくるの?」
それ、気持ちいいって言ってるも同然じゃないか。
「声、いつもより艶っぽいよ?」
「恥ずかしいからあんまり言わないで」
杏子は両手で顔を覆う。そんなことしても、身体は素直に反応するのに。
そうしてしばらくすると、杏子は「今日はもう終わり」と突然終わりを告げてきた。いつもより、反応いいと思ったから、もっと続くと思ったのにな。
「本当に終わりでいいの? 今日すごく気持ちよさそうだったよ?」
「終わりでいいの。だから、早く寝て」
杏子はそう言うと、パジャマの上を羽織ってくるりと反対側を見た。
「そう……」
納得がいかないまま目を閉じると、「んんっ」という、気持ちよさそうな、押し殺した声が聞こえてきた。気のせいかな? と思っていると、何度も聞こえてくる。
僕はベッドライトをつけた。
「杏子、どうしたの?」
「る、るき? 寝てたんじゃないの?」
「誰かさんの甘い声に誘われて、起きたんだよ」
「え、聞こえて……?」
杏子が明らかに動揺している。
「右手、出してみて」
「な、なんで?」
「いいから」
そうして右手の人差し指に触れると、案の定、湿っていた。
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