懐かしい
「やあ、また来たよ」
「誰だお前は」
目の前に現れた奴に向かって俺は不愛想に言う。
「ええ、忘れちゃったの?」
「そもそも、知らん」
そいつは少し悲しそうな顔をするが、本当に知らない。
「まあ、いいや、今日はこの子を連れてきたんだ」
「__。」
そいつの後ろから、懐かしいやつが出てくる。
そいつは好き勝手昔のことを話して、また懐かしい何かを連れてきてどこかへ走っていく。
連れてこられた奴も同じように好き勝手語って、誰かを連れてくる。
「__」
辛かった。
あいつらの言う過去は今の俺にはどうしようもなく煌びやかだった。
明るい表情で話すそいつらとは対照的に俺は暗くなっていく。
___。
「どうだった?」
みんながいなくなると、最初に来た知らない奴が俺に言う。
「しばらく誰もつれてこないでくれ」
「そっか、ごめんね」
俺の顔を覗き込んだそいつは、やっぱり悲しげな顔をして去って行った。
たまにやって来るあいつら mackey_monkey @macky_monkey
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