第③話
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君と過ごす新しい日常。
それはまるで、自分の家からちょっぴり遠くに探検してみて、知らない景色を知った幼き日々のように、目の前に広がる景色が淡く彩られていく。
毎日が前の日よりも楽しくなっていって、これ以上幸せになったらこの手に抱えられなくなって零れ落ちていくんじゃないかって、変な心配を君としてみたり。
だからこそ、君との思い出をいつまでも、一分一秒でも忘れたくないんだ。
君の瞳にいるのはいつも自分でありたい。自分だけを見ていて欲しい。
髪型も、瞳の奥深さも、柔らかい頬も、潤いのある唇も、声色も、表情も。
喜びも、驚きも、苦しみも、悲しさも、憎しみも、すべてを君と共有していたい。
頭上に広がる満点の星に、そんな幸せ者のありったけの歪んんだ願いを込めて。
――今日も僕は罪を犯す。
君の優しさが罰となって僕の身に降りかかる。
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