第②話

 ♭


 やっと君に出会えた。


 暗くて先の見えない牢獄からずっと君のことを想っていた。


 少し酷いやり方をしちゃったなと僕自身も反省してる。


 すごい気まずかった……胸がすごく痛んだ。


 なんでこんなことしてるんだろうって、家に帰ってから泣いて後悔した。


 でもね、月。今回のことだけは許して欲しい。


 僕もね、ちょっと事情があるんだ……誰にも言えない、僕の秘密。


 いつか、月にも知って欲しいこと。それはまだ先の話なんだけどね。


 ――ねえ、僕は君の一番になれるかな? 


 今日の夜も。


 僕は、そんなことで心を膨らませているんだ。


 ♭

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