「隙」を埋める -10-


 そして翌日は約束通り、真白は汗を掻きながら舞の確認をした。学校では樹と健吾からテルの進捗が芳しくないと聞かされていたが、その他の学生には問題なく受け入れてもらえたらしい。テルの反抗期はどうしようもないので樹に任せるとしても、真白はあまり時間がないことに焦りがあった。


 反抗期のことはよく分からないけれど、あれだけ暴れるテルが素直に中止を受け入れるとも思えない。いざとなれば真白はひっそり行われるかもしれない肝試しに突入するつもりだった。

 そう決意しているのは真白だけではなかった。

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