第2話 語り部のジャンヌ
あぁぁぁぁ~~~
疲れたぁ~~~
肩とか首とかバキバキになったよぉ~
いやね、オープニングくらいはマジメにしないと
って思ってさぁ~
正座なんかしてみたり?
猫背を無理やりピ~ンと伸ばしてみたり?
もうヘロヘロ~
似合わない事はするもんじゃぁ無いよねぇ。
終わってからトイレ行こうと思ったら足が痺れて
感覚がマヒっててさぁ。
グネってなっちゃたよぉ~
え?
お前は誰だってか?
だよねぇ~
そー来るよねぇ~
何を隠そう!我こそは~!
わんこそば~!
立ち食いソバ屋は駅のそば~!
あいやっ!ちょっと待って!行かないで!
ちゃんとするからっ!
もう~短気なんだからぁ~
私はね、
名前はジャンヌってゆーの。
元々は無かったんだけどね、名無しは可哀そうだって
サーシアが付けてくれたの。
良い名でしょう?
この物語をあなたに伝える為のアプリケーションね。
たまぁ~に精霊として実体化する事もあるよ。
え?
さっきの足がどーたらこーたらって話?
あれは比喩よ~ひゆ~
そんな感じ~ってやつ。
今頃は何してるかなぁ~サーシア。
あの子たちはもうここには居ないのよ。
別の世界でお仕事。
あの子たちにしか出来ない事があるのよ。
新規開拓専門の凄腕営業マンみたいなもんね。
また会いたいなぁ~
サーシアもルルナも大好き!
宇宙とゆーのは多元構造になっていてね。
無数の世界が重なり合って存在しているのよ。
お互いにその存在を知らないままね。
その世界の全ての情報を管理しているのが、
私の本体である観念ネットワークシステムなの。
知性のみで構成された集合意識。
みたいな?
森羅万象の根本原理。
的な?
なんかそんな感じ~
んでぇ~
イリスちゃんの居るこの世界を担当しているのが私なのよね。
この世界はちょっと特別でね。
魔法があるのよ!精霊とかも居ちゃったりするの!
凄いでしょう?
とゆーのもね。
ここだけの話しなんだけどね。
実験してるのよ。
人類を絶滅させずに進化を続けさせることが出来るかどうか?ってね。
いやぁ~人類って変わってるよぉ。
どの世界でもそーなんだけどさぁ、人類は自滅するのよ。
もう魔法じゃねぇ~か?って思うくらいに科学が進歩して、
その内に私たちのシステムに直接アクセス出来るかも?
そう期待させておいてさぁ。
ドッカァ~~~ン!って爆発しちゃうの。
そのボタン押しちゃ駄目よっ!絶対に押すなよっ!
って言ってるのに、押すのよねぇ。
じゃぁ逆に押せって言ったら良いの?
押すんだよぉ~これが~
なんなの?それ。
伝統芸?
穴があったら入れたいタイプ?
何にでも突っ込むんじゃないわよっ!
カミソリ仕込んで二股にしてやろうかしら?
それにしても科学ってヤバくね?
そー思った私たちは人類が魔法を使えるように
色々と調整をしてみたの。
魔法があれば科学に頼らなくても良いじゃん!
いやぁ~けっこう苦労したよぉ。
物理法則との折り合いを付けるのが難しくてねぇ。
人が直接魔法を発動するのは、ちょっと無理だから精霊を誕生させたの。
人と精霊が契約を結ぶ事で間接的に魔法が使える様に出来たのよ。
裏技ってやつね。
ズドォ~~~ン!
魔法大戦争~~~!
いい加減にしろよ!
物理法則と魔法の両立を維持するのに、どんだけ手間がかかると思ってんだっ!
もうやだぁ~~~
実は2回目の実験なんだ、この世界は。
最初のは絶滅しちゃったのよね~やっぱり~
魔法を与えた後は成り行きに任せてたけど、
それじゃぁ駄目だって事が分かったの。
そんでさぁ~
別の世界から転生させて聖女を誕生させたの。
一度死んだ人間の人格を胎児にコピーする形式でね。
死を経験した人間ってね、この世の真実を
だから富とか名声とかに縛られないのよ。
人選にもこだわったよ。
誰も憎まず、何も恨まずに死んだ者。
人の哀れ、悲しみを知っている者。
なかなか居ないのよねぇ~
大抵は憎んだり恨んだりするものよね。
でも居ないわけじゃない。
その聖女第一号がエルサーシア!
いやぁ~頑張ってくれたよぉ~
危ない場面もあったけど、見事にミッションクリア!
そして現在に至るってわけ。
ところがさぁ~
この2千年間、平和が続いて来たんだけどね。
例の癖がムクムクって顔を覗かせて来たのよ。
まぁ~そー簡単には治らないよねぇ。
平和である事を望むクセに、平和に暮らしていると
それが嫌になるんだよね人類は。
まったく困ったもんだよ。
そろそろなんか手を打たないとなぁ~
でも転生者ばかりを当てにしてたら、
また同じ事の繰り返しだしなぁ~
この世界の事は、この世界の人間で!
そーじゃないと成長が無いもんねぇ。
どこかに良い子は居ないかなぁ~って探してたら、
見つけたの!
それがイリスちゃん。
なかなかの掘り出しものよ!
頑張ってね~イリスちゃぁ~ん!
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