第47話呼び出し
投稿遅れました。
いやさ、中学ももう卒業するってんで遊びまくってたら全然進められませんでした...
あと、前書きは雰囲気壊すというご指摘もありましたので、その件に関しても謝罪させていただきます。
高校に入ってもそこで友達作って遊べばええやんって話もあるんですが、僕の場合は少し事情が異なるというか...
まぁ、単に遊びまくって投稿サボってたって話です。ごめんなさい。
昨日卒業式を終え、無事に中学を卒業しましたので、これからは毎日投稿を目指していきます。
では、どうぞ。
あ、ちなみに、これ書くの2回目です。データ消えました。
クソがッッ!!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
クラウディアが自分は王子であると明かしたあの謁見から、1ヶ月近く経った。
あの後、クラウディアは俺達と共に、懲罰部隊の隊員として最後の夜を過ごした。
酒を呑み、話し合って、笑いあって。
そして、その次の日から彼は王子として正式に復帰し、今もその使命を果たさんとしている。
彼は、懲罰部隊初の離脱者となった。
最初の離脱が死によるモノでなかったこと自体は喜ばしかったものの、他の隊員もいずれ彼の様に使命を見つけたり、復讐が虚しくなったり、戦いが終わったりしたら離れていくのだろうかと考え、少しだけ寂しくなったのを覚えている。
そんなこんなでクラウディアが懲罰部隊から離れ、俺達は合衆王国の特殊部隊のような扱いを受けることになった。
とは言っても、俺達は単純な軍事部隊としての基本能力は下の下も良いところだ。
魔力量でゴリ押す以外の戦い方も知らないし、一兵卒でも知っているようなサバイバル知識すら持っていない。
なので、日中は合衆王国軍の教官に様々な事を教わった。魔術の使い方から部隊の立ち回り、果ては怪我の対処法などだ。
その甲斐あってか、懲罰部隊の練度は高まっている。
これからは取れる戦法も増えて来るだろう。
そして、その訓練も今日終わりを迎える事になった。
それはあまりにも唐突な終わり方だったのだ。出来れば、もう少し実践的な訓練などもさせたかった。
...だが、その理由にはなんとなく心当たりがある。
最近、王城には何処か慌ただしい雰囲気が流れていたし、クラウディアもサラもなかなか顔を出してこない。
俺は、もうすぐ大きな何かが起こる予感がしてならなかった。
そして、その予感は直ぐに現実のものとなる。
〇
目を覚ました。
寝起きでぼーっとしている目で、周りを見渡す。
...どうやら、俺は宛がわれた部屋のベッドで眠っていたらしい。
昨日は訓練終了の記念とやらで懲罰部隊で火を囲んで酒を呑み交わしていた。隊員の厳しかった教官に対する愚痴を聞き流して...ダメだ、そこで記憶が途絶えている。
誰かが運んでくれたのだろうか。
そう思い至り、わざわざ運んでくれた誰かに感謝しながら布団を引き剥がす。
そして、二日酔いで痛む頭を抑えながらも支度をしていると―――
「朝だぞー起きてるかー」
「...ハァ...何だ?」
ノックもせずに部屋に入ってくるガルに呆れながら要件を尋ねる。
「王様がお呼びだ。何やら重大発表があるらしい。」
「―――重大発表?」
〇
まだ寝ていた隊員を叩き起こして準備を整えた俺達は、指定された場所に向かった。
その指定された場所というのが、今登っている大きな塔だ。
この塔は、ここ王都ブリセーヌを囲む正方形の壁の四隅に配置されている、重要な軍事施設だ。
その方角から、東の塔、西の塔、南の塔、北の塔と呼ばれている。
安直過ぎだろ...
そして、今俺達が上っているのは東の塔。この塔の東側は平野となっていて、そこは軍を招集するのに適した場所らしい。
――と、この塔に関する情報を思い出してみても、俺達がここに呼ばれる理由が分からない。
「なぁレオ。お前は分かるか?俺達が呼び出された理由。」
という事で、懲罰部隊の参謀こと元騎士のレオさんに聞いてみる事にしました。
「反抗作戦の開始を伝える...にしては不自然だが、それしか考えられん。」
「まぁ、そうなるよなぁ...」
レオの言っている事は、多分正しい。
そう思った理由は幾つかある。
まず、ここ最近王城がやけに慌ただしかった事。
俺達の訓練が突然打ち切られた事。
王国軍はグラスコー砦の奪取に成功したが、その戦力の大半を失った事。
それに比べ、合衆王国軍は俺達という大きな戦力を手にした事。
それらの情報から導き出される答えは一つ。
大規模反抗作戦...ようするに、反撃だ。
だが、そうならそうと普通に伝える筈だ。
わざわざこんな場所に呼び出すことには、やはりまだ疑問は残る。
と、その時。
「もうすぐ最上階に出ます。」
俺達の先を歩く、案内役の男がそう言った。
(まぁ、その重大発表とやらを聞けば全部分かる事か。)
俺はそう結論付け、王様との対面に臨むのだった。
〇
その扉をくぐり抜けた瞬間、あまりの眩しさに一瞬目がやられる。
手を目の前にかざしながら周囲に目を向けると、サラと目が合った。
「...久しぶり...でございます」
思わずタメ口で話しかけそうになったが、彼女のすぐそばにこの国の王――後から知った事だが、名前はアレクサンドリアと言うらしい――が居る事に気付いてむりやり敬語を付け足す。
その他にも、クラウディアにアレクシア、名前は知らないが宰相やら将軍やらも勢ぞろいだ。
直ぐに敬礼する――これも訓練の賜物だ――俺達を、何か面白いモノでもみるような目で見る王。
だが、彼は直ぐに切り替えて真面目な雰囲気を醸し出す。
「まぁ、そう固くなるな。今日はお前らに...いや、国に重大発表があってな。そこでお前たちに手伝って欲しいことがあるのだ。」
「手伝って欲しいこと...?」
言いたいことが分からない、という視線をアレクサンドリアに向けると、彼は塔の外に目を向けてこう言った。
「下を見てみろ。」
「はぁ...」
言われた通り、塔の下...平野が広がっている方へ目を向ける。
「...!」
――広大な平野が、大量の兵士で埋め尽くされていた。
「なんて数だ...!」
数えるのも馬鹿らしくなるくらいの、巨大な軍勢。
その迫力に息を呑む。
――だが、直ぐに違和感を感じた。
合衆王国は、こんなに戦力を温存していたのか...?
すると、王が俺の心を読んだように口を開く。
「まだ合衆王国に加盟していなかった、北部と南部に点在する各部族と同盟を結んだ。そして、東海岸の部隊にも招集をかけた。今、ここにいるのは合衆王国の――いや、この大陸の全戦力と言っても過言ではない。その数、およそ20万。」
――それは、今から行う作戦が、合衆王国の運命を分ける物になる事を意味する。
彼もそれは理解しているのだろう。
彼の目は、覚悟の決まった者の目だ。
「これより合衆王国軍は、一大反抗作戦を行う...が、その前に。少し演説でもしようと思ってな。そこで、諸君らに手伝って欲しいことがある―――」
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