第6話 それなりの日常
わたしは黒魔術の授業を受けていた。中世ヨーロッパの歴史の授業と区別はつかないほどガチな授業であった。
そう、この黒島学園は進学校である。
それは呪いが成就しても何もできないでは困るとの事で、大学進学への道を開く為だ。
次の時間は南米のマヤ文化として呪いなどと続く。化学の授業もそう錬金術を模したモノだ。
さて、お昼の時間だ。食堂でカードキー使い支払う。これにより、昼食が選べるのだ。
しかし、鶏の唐揚げが多くていけない。毎日となると飽きるのだ。宅配お弁当サービスを使い教室で食べる者もいる。割高にはなるが美味しいので今日も教室で食べる。
うむ、友恵と川菜の三人でランチだ。なんか完全に好かれてしまった。友恵も突然脱ぐ癖もシスターのおかげで回数は減った。
と、言うより、わたしを異性として自覚したのかもしれない。
「じゃん、新しい競泳水着を買ったよ」
友恵がバックから水着を取り出す。
「ずるい、わたしも欲しい」
川菜がぷーと頬を膨らませる。女子は水着が色々選べるらしい。
「ま、機嫌をなおせ、このコロッケをあげるから」
わたしは弁当箱を川菜の前に置きコロッケを川菜にさしだす。
「あああ、わたしも欲しい」
「友恵は新しい競泳水着があるだろう」
「ふん!その無駄にデカイ乳に吸い込まれるだろうに」
ホント、ダブルヒロインだ。
***
わたしは昼食後に独りで林の下のベンチに座っていた。本当に京大でいいのであろうか?
ここの学園ではリベンジしたい相手に呪いをかける。京大に入れてばそれでいいと思っていた。
今でも退学処分を受けた時の生徒会長の顔を覚えている。それは言い知れない屈辱感であった。
シスターにでも相談するか。わたしは校内の礼拝室に向かうことにした。
『コンコン』
礼拝室のドアをノックすると。うん?鍵が開いている。
「入りますよ」
「今はダメーーー」
はい?何だろうと部屋の中を進むと。黒い下着姿のシスターであった。
「よよよ、神に仕える身で黒い下着なんて……」
黒魔術担当なのに?ここは引き返すのが選択しとして一番いいな。
すると「五分待て」と、聞こえてくる。わたしは一旦、外に出て五分待つ。
『チチチ……』
五分経った。そーと、ドアを開けるとシスターが立っていた。
シスターはスカートをめくり白の下着をわたしに見せる。
「純白の白よ」
おいおい、何か違わないか?
とにかく、シスターは純白を強調したのだ。
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