第5話 仲間だから歓迎会



 わたしの歓迎会は小さな体育館で行われている。集まったのは10人程、皆忙しいのだ。テーブルにホットプレートが置かれイカが焼かれている。ホントにイカ焼きパーティーであった。


 皆、無言でイカを食べている。食べ終わると帰る者も多かった。

まあいい、そんなにフレンドリーにされても困る。わたしもイカをモグモグと食べる。


 おや、シスターがいる。シスターは二十台後半、大学生を子供扱いするかの境界の年である。


 大学を卒業すれば、高校生との存在は子供になるのが、世間一般の常識である。シスターは彼氏ができたことが無いらしく、逆に高校生が新鮮であるらしい。まさに、禁断の恋である。


「クンクン、禁断の臭いがする」


 友恵が普段、勝ち目の無いシスターにこれでもかとマウントする。シスターは顔を真っ赤にして逃げる。友恵や川菜もシスターと同じ様に男性の耐性がない。妙なトライアングルの発生であった。流石にシスターが可愛そうであった。シスターは大人の女性として整理がつくことを願うのであった。ま、わたしにできることは少ない。そんな歓迎会であった。


 しかし、一生徒の身分で歓迎会とは変わった高校であるな。わたしはホットプレートを片付けながら思いに走る。


「その顔は歓迎会の存在が不思議なのでしょう」

「あぁ」


 川菜が話かけてくる。この川菜は走れば胸が揺れるほどの爆乳であるが、それ以上に可愛いのである。付き合ったら自慢したくなるであろう。


「ここの人達は皆、復讐心を持っているの、それぞれ色んな形でその目的に向かっているあわ。こんな時代です、なし崩し的に諦めた人達が多いの、だから自由に黒魔術とかを言えるのが、この場所なの」

「川菜さんも復讐ですか?」

「それは秘密、でも、ここの生徒と言うだけである程度は決めつけてもいいわ」


 なにやら、フラグを立てて秘密とは喉越しが悪い。


 話を戻すと歓迎会の存在であるが、有志の集まった高校だから存在しているらしい。

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