第3話 暇な時間は無いらしい

 自室は完全個室で男女の区切りは無く、カードキーを渡される。オートロックだから気を付けてと言われた。カードキーを忘れて外に出ると鍵が掛かるらしい。食事は三度支給されるので食べ物に心配ない。


 明日から授業で歓迎会もある。全校生徒は120人となり、一学年一クラスであった。歓迎会は基本、社交的な有志が集まるらしい。


 確かイカ焼きパーティーであった。


 今日は色々あったな。スマホを取り出すとヒーリング音楽をかける。

『コンコン』


うん?


 ドアをノックする音が聞こえる。何者かと思いつつドアを開ける。パジャマ姿の友恵であった。


「寂しいの、入れて」


 わたしはバタンとドアを閉める。


『ドンドン』


 ドアを叩く音が聞こえる。これはホラー映画かと勘違いするほど怖いのであったが。仕方がない、自室に入れるか。再びドアを開けると。貧乳と爆乳娘こと友恵と川菜が居る。


「わたし達はあなたの事が好きになったの」


 やはり、怖くなってドアを閉める。怖いなー、ここは『リベンジ学園』だ、色々出るのかもしれない。しかし、モテモテで恐怖の思いをしたのは初めてだ。


*** 


次の日。


 わたしは朝のショーホームルームで紹介されていた。友恵と川菜が手を振っている。一学年に一クラスなので同学年なのであろう。


「谷口、ところで部活どうする?」


 やはり、全寮制なので帰宅部は無理か……。確か温水プールがあったはすだ。


「水泳部など、どうですか?」

「わかった、放課後、友恵と川菜に案内させよう」


 二人は水泳部なのか?これは失敗したのでは。大体、体育館もグランドも極小で運動部は皆無である。文化系も生徒会くらいだ。流石に生徒会はパスだ。


「先生、歓迎会に間に合う様にします」

「おう、料理長にイカ焼きを用意するように言ってある」


友恵が先生に案内を承諾するのであった。


 さて、わたしが席に座ろうとすると。


「あ、言い忘れた、この高校は進学校でもある部活の代わりに放課後授業がある。参加するか?勿論、水泳部と兼務してもいいぞ」


 全寮制なので通学時間が無いのであるからだ。最近は運動不足なので水泳部もいいか、友恵と川菜もシスターには頭が上がらないらしい。昨日も部屋に押しかけてきた二人をシスターが回収していった。


 わたしは兼務と言って。席に着く。

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