第12話 最終回
先日、何週間か見続けていた番組の最終回を迎えた。内容は、14人の若い男女が2つの島を舞台に盛り上がり、8日間で恋人を見つけるというものだ。
個人的に推している二人がいたのだが、最終的に付き合うことはできなかった。しかし、自分としてはたいへん良いものを見させてもらった。
推しの女性側の人は番組の当初に、『自分をプリンセスにしてくれる人が好き』といっていた。初めて見たときは、何をばかげたことを言っているのだろうかと思った。確かに、周りの人と比べて美しい美貌を持ち、スタイルも一際輝いていることは明らかだった。そのため自分に酔っている高慢な人という印象が強かったのだが、私はこの発言をすぐに撤回し、さらに自分自身を侮蔑しなくてはならない。
毎週の番組や彼女のSNS、YouTubeを拝見させていただくと、彼女は美しく完璧でありたいという自分の軸があり、それを維持するために自分磨きを徹底して行っていた。それを見ていると相当な努力家ということがうかがえ、努力あってこその美しさだったということが分かるのだが、おそらくこの表現は完璧でありたいと思っている本人にとっては失礼に値してしまうかもしれないが彼女の努力を蔑ろにした私は反省しなくてはならない。
その事実を知ってから、私は最後まで自分の信念を貫き通していて、また、軸をぶらさない姿を見ていると感動と、尊敬の念に堪えなくなってしまった。
本題より前置きの方が長くなってしまうが、ここから本題に入ろうと思う。
アニメやドラマの最終回を見終えると、決まって虚無感と喪失感に襲われる。何カ月も毎週の楽しみとしていたものが次週からなくなってしまうので当然なのだが、やはり少し悲しい。
この感じが何かに似ているとずっと感じていたのだが、先日、特に最近失恋をしたわけではないのだが、失恋したときの感覚に似ているように思った。
何カ月、長い人では何年間と毎日連絡を取り合い、また通話などもしていたのに別れた日を境にそれがすべて無になる。この状態は番組の最終回に近いのではないだろうか。それとも、失恋がその恋愛の最終回なのだろうか。
放送終了後に虚無感や喪失感に襲われるのは番組に対して愛があったからなのかもしれないですね。
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