第120話 阿修羅、行きます
「死んだ、一体どう言う事だ」
天外は、身体を稲妻で打たれたような感覚に襲われた。
戦いで生命を奪うつもりで戦った事もある、しかし、志天は戦いから身を引いていたのではないか、天外に頭に疑問と昔の事が頭に思い浮かぶ。
「僕は、兄さん達とは違うよ」
志天は、そう良く言っていた、鍛錬で山犬とも戦う事もあったが、志天は無闇に生き物を傷つける事を嫌がった。
天外は、そんな志天の事を不思議に思っていたし、空は『甘い』と一蹴した。
三兄弟は成長すると共に、各々の道を選び、そして交流を絶った。
志天は、どこかで元気でやっていてほしいと思っていたのが、こんな話を聞くことになるとはと、頭を抱えた。
天上院は口を開く。
「志天は、殺されたのだ、殺した相手は、おそらく『羅刹』だ」
天上院は詳しく説明を行う。
海外で殺人事件が起きた事、そして、天上院はその被害者が修羅という事を聞きつけ詳しく現地の事情通に話を聞いたのだ。
その地では、裏格闘があり、志天は参加していなかったが、修羅の名前は、狙われるのには十分であったが、志天も強者簡単に負けるはすがない。
そこから、色々調べ、ある一味に辿りついた。
それが、修羅に特別に敵対心をもつ流派『羅刹』であった。
「簡単にその名を出すな、我狼」
天外の表情が歪む、修羅と羅刹には昔から浅からぬ因縁がある。
しかし、羅刹であれば合点がいく。
「そうは言ってもな、その地での裏格闘会で『羅刹』の名が上がった、であれば、繋げない訳にはいかんだろう」
その言葉に天外に心に決めた、その地に行き、真実を見極めないといけない
そう決心したが、それを横から阿修羅か止めに入った。
「お父様、トーナメントもあります、今日本を離れてしまうのは何かと不都合かなと」
そうはいってもそんな表情を見せる天外に、阿修羅は口を開く。
「わたしにこの件まかせてもらえれませんか」
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